とろとろ茶わん蒸し

大寒

今が一番寒い時期ですね。

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 霜柱が立ったのは、横浜ではなく先週の火曜日に行った八王子です。

 こちらとは、最低気温が5,6度低い土地柄、お昼ごろになっても日陰には

8cmくらいの霜柱が立っていました。

 久しぶりに見る霜柱に思わずシャッターを切りました。

さすがに寒に入り、横浜でも最低気温がマイナスになる日が出てきました。

 

 私の個人的なことですが、

 日曜日から、起きる時にめまいなどという珍しい症状にあたふたしておりました。

 月曜日に耳鼻科で診断してもらったところ、

「良性突発性頭位めまい症」という診断が付きました。

 思っていた通りで、脳外科にお世話になるような病気ではなかったのですが、

三半規管のリンパ液に耳石のかけらが落ちて平衡感覚に異常が起きているのです。

 一日目にあまりに気持ちが悪く動くことに恐怖感があって、

昨日まではゴロゴロしていたのですが、

首を動かさないと耳石が落ち着くところに戻っていかないそうで、

今日から日常通りに動くことにしました。

 

 まずは、体が温まる料理をこしらえることにしました。

 冷蔵庫にユリ根と銀杏を貯蔵してあったので、

みをつくし料理帖の第一巻目、「八朔の雪」に出てきた

「とろとろ茶わん蒸し」を作ることにしました。

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 ユリ根です。

 ユリ根は、料理帖では、澪さんと大坂から出てきた天満一兆庵の女将さんの「芳」が

咳がいつまでも続き、体調が悪かった時に、漢方医の源斉は、

芳にユリ根を食べさせるように話していたのを聞いて、

いつか食べようと思っていた食材です。

 食べたことはあるのですが、自分で買って料理するのは初めてです。

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 鱗茎を一枚一枚外して、1分ほど下茹でしておきます。

 つまみ食いをしましたが、ほんのり甘く、ホクホクした食感で

これは、茶わん蒸しにはぴったりの食材だと思いました。

 

 ついでに、銀杏の方は、紙封筒に入れて電子レンジで40秒ほどで殻がはじけて

中身が取り出せます。

 ただすごい音がするので、できればあらかじめ傷を入れてから

封筒に入れるといいのかもしれません。

 

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 中身は、ユリ根と銀杏とブラックタイガーです。

 エビは、お酒をまぶしておいておきます。

 いろいろ入れれば、いいのでしょうが、私はみをつくしのレシピに沿って

それだけにしました。

 昆布と鰹節で出汁を取り、玉子を加えて茶わん蒸液をつくり上にかけました。

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 蒸し器に入れて、12分、柚子の皮を入れて2分。

 出来上がりです。

 ちゃんとふきんで液を濾すように指示がありましたが、何せ自分用でしたので

そのままやったので、ぷつぷつと泡が立っていて、

決してとろとろという雰囲気ではありません。

 それでも、蒸したての茶わん蒸しはそれだけで体が温まる料理です。

 

 お話の中では、「つる家」で評判になったのを知って、

「登龍楼」という料理屋が茶わん蒸しの名前を変えて売り出したという

いわくつきの茶碗蒸しだったのです。

 これが妨害された料理の第一弾でした。

 

 江戸の頃は、今から思うともっと寒かっただろうと思うのですが、

職人たちが「つる家」の暖簾をくぐって、この湯気の上がる茶わん蒸しを手に取り、

冷たい手を温め体を温め、心までも温めていくその様を思い浮かべ自分もまた

暖かい気持ちになったものです。

 

 今では、この茶わん蒸しは普通の作り方ですからごく普通の茶わん蒸しなんですが、

江戸の頃は、茶わん蒸しという料理がそもそもなかったのか、

それとも卵とじのような出汁を加えない固い感じのものしかなかったのか、

とろとろとわざわざ名前の前に付けたのがなぜだったのかが私には未だになぞです。

 

 ユリ根は、咳止め、滋養強壮、利尿、鎮静の効果があり、結核菌の薬として使われ、

今では、癌を抑える作用もあるくらい免疫機能に優れているそうです。

 銀杏は、腎臓にたまりやすい老廃物の排泄を促し、膀胱や肺を温める働きがあり、

喘息の治療、咳止め、便秘の改善にも効果があるそうです。

 ただ、銀杏は、大人でも一日十個までにしておかないと良くないという話でした。

 

 風邪には、縁がないのに、老化なんでしょうか。

 私は、しばらくは、このめまいと闘わなくてはなりません。

ホシハジロ日記 15

12月14日

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 12月に入っても気温が高めで、まだイチョウの黄色い葉もきれいでした。

 イチョウの木に来ていたのは、ムクドリです。

 

 いつものカワセミもすっかり縄張りを確保したみたいで、昨年はメスと変わり

今年は、子どもだと思っていたオスが確保したようです。

 

 ホシくんを探し回っていつもと反対の西の方向へ行くと、観音橋のすぐそばに

黒いオオバンがやってきていました。

 

 

 その向こうには、気持ちよさそうにカラスが激しく水しぶきを上げていました。

 お風呂に入る時間が短いと、「烏の行水」といわれていましたが、

カラスは、やっぱり水浴びをするんだなと感心しながらみていました。

 去年もオオバンはホシくんたちと一緒でしたので、上流部を探してみましたが、

 ホシくんは・・・・

 

 12月13日

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 少し寒くなってので、そろそろまた渡り鳥が集まってきているだろうと思いながら

大岡川へやってきました。

 予想通り白いユリカモメが浅瀬に集まってきています。

 

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 4日の日のカラスの行水に続き、

この日は、カルガモが次から次へと水浴びに興じていました。

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 行くたびに現れるカワセミ

 オスは、メスに比べると、後ろ羽のエメラルドグリーンも

胸のオレンジ色もかなり鮮やかです。

 ギャラリーのおじ様たちを意識してか、桜の木に止まったかと思うと

次は、対岸の杭の上。

 ギャラリーをぞろぞろと移動させては、喜んでいるのかと思ってしまいます。

 

 この日もホシくんは・・・・

 

12月29日

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 ホシくんが、よくいた浅瀬。

 引き潮の時は、ここでじっと座って寝ていたところです。

 時には、アオサギさんと微妙な距離を隔てて、一緒に毛づくろいしていたことも

思い出されます。

 もうその姿は、見られません。

 いるのは、数羽のスズメたちばかりです。

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 その手前にある浅瀬。

 ホシくんは、カワウやカルガモや 時にはドバトやカメさんとも

 泳いではこのゴロゴロした石の上で休んでいました。

 この日いたのは、ユリカモメだけ。

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 護岸のところに飛び出た土管の写真です。

 満ち潮になって、上流の浅瀬に水が浸かってしまった時に

避難先として利用していた場所です。

 浅瀬に水が浸かり出すと、ホシくんは慌てて流れに逆らってすごいスピードで

下流のこの土管に到着したものです。

 土管は、カメさんもよく利用していたので、時にはカメとの争奪戦もありました。

 排泄物の白い色も薄れて跡が見られなくなりました。

 

 過去の写真から

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 この写真の姿を見ると、「あっ、ホシくん!」と声をかけそうになりますが、

去年の3月13日のホシくんです。

 4羽くらいいたホシハジロもほかの冬鳥も帰ってしまったのに

いつまでも残っているので、おかしいなと思って翼をよく見たら

左の翼に異変があることに気がついた最初の日です。

 

 ほかの鳥たちに比べて遅くまでいたホシハジロたちは、

この飛べないホシくんを気遣っていたのかもしれません。

「ぼくは左の羽が折れていて一緒に飛んで帰れないから、ぼくに構わずもう帰って!」

 そんな言葉が川の水深くに沈み込んでいるに違いありません。

 今でも、川の水を掬い取ると、小さな泡になったその言葉が

プツプツと聞こえそうな気がします。

 

 3月のホシくんの体は、黒いところは黒く、白いところは白くきれいだったのです。

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 8月19日のホシくんの姿です。

 夏場は、ホシくんも暑くて大変だったのでしょう。

 黒い胸も、茶色の首も、白い脇も何となく薄汚れた感じだがしました。

 羽が生え変わるのかと期待していたのですが、このまま時間は過ぎていきました。

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 10月25日

 私がホシくんの姿を見ることができた最後の日です。

 このあとずっと通いました。

 上流の観音橋の次の花見橋の方にも、よくいた弘岡橋、大井橋から下流の

鶴巻橋、井土ヶ谷橋まで探しましたが、見つけることはできませんでした。

 2か月たっても姿を見つけられないということは、

もう、この川にはいないのだろうと判断するに至りました。

 3年も住み続けていたと聞いたので、

たぶん寿命を全うして天に召されたのだろうと考えたいです。

 

 ホシくんのお蔭で、私は、渡り鳥の営みについて知ることができましたし、 

何より自然界の生き物の命というものを今まで以上に深く考えるようになりました。

 

 ホシくんに関心を寄せてくれた読者の方にまだまだ元気なところを

お知らせしたいと思っていましたが、もうそれも叶わないと覚悟を決め、

今回で、ホシハジロ日記は終了にしたいと思います。

 

 これまで愛情こもったコメントをたくさんちょうだいしたみなさんに

ホシくんに変わって心よりお礼申し上げます。

七草がゆ

 この日は、横浜と明大前と2つのお墓参りに出かけた。

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 横浜の墓地まで歩く道々、もうかなり花が開いた白梅を見ることができた。

 やっぱり南向きの斜面は、陽が燦燦と注ぐので、平地より早い。

 メジロは目ざとい。梅の花の蜜をみつけたようだ。

 

 明大前のお墓参りを済ませてから久しぶりに渋谷へ出てみた。

 東横線が地下へもぐってから渋谷は、

地下を歩いているだけでは地上がどうなっているのかちんぷんかんぷんだった。

 この日は、できてからもう数年経った「ヒカリエ」へ行ってみた。

 昔、五島プラネタリウムというのがあった場所に立ったビルだ。

 ちょうど、このビルの8階は、フロアー全体がギャラリーのようになっていて

この日は、47都道府県を代表したアクセサリーの展示を覗きに行ってみた。

 

 

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 お腹もすいていたので、同じフロアーにあるd47という食堂で食べることにした。

 ここは、47都道府県のうち7つくらいを選んで

順繰り定食メニューにして出している。

 テーブル席もあるのだが、こういうカウンター形式になったところで、

景色を見ながら食べることができる。

 一人ものにはありがたい。

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 この日は、愛知県の味噌カツ定食を選んだ。

 注文した時に、

「今日は、七草なので、普通のご飯を今日だけ七草がゆに変えることができますが、どうしますか。」

と、聞かれた。

 「ああ今日は、七草でしたね。おねがいします。」

と答えた。

 

 七草がゆ 味噌カツ みそ汁 漬物 生煎餅(ういろうの原型)が並んだ。

 思いがけず、七草がゆにありつけて、今年も風邪を引かずに済みそうである。

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 久しぶりに見る都会の夜景。

 桜ヶ丘方面、昔昔、この坂を上ってピアノのレッスンに通ったことを思い出した。

  首都高は、車のヘッドライトがずっと続いて途切れがない。

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 食堂を出る時になって、暖簾のそばに七草が置いてあるのを見つけた。

 

風干しカレー

 大みそか、お墓の掃除に行った時に、鎌倉の「香菜軒寓」で 昼ご飯を食べた。

 たった4席しかないお店なので、先客がいると中で食べるのは難しい。

 この日も、先客が3人いたのだが、辛うじて中で食べることができた。

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 この店は、カレーと菜食のお弁当がメインだが、

リクエストがあればピザでもパスタでも作ってくれる。

 私が注文したのは、「風干し野菜カレー」だ。

 前菜にサラダが出て、

カレーと小豆入り玄米ご飯にインドの揚げパンプーリーがつく。

 このカレーは、そんなに辛くはないがスパイスの香りがたまらなく美味しい。

 野菜を干すと、食感も変わるし、味も深まる感じがする。

 肉は使ってないはずなのに、コクがある。

 

 ずっと口の中にこのカレーの香りが残っていて、

自分で何とかうちで再現したいと思って、4日の日に早速野菜を風干ししてみた。

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 うちにあったニンジン、ゴボウ、レンコン、カブ、ヒラタケシメジの5つ。

 風干しをするなら今が最適だ。

 何せ乾燥注意報が出ているくらいなのだから、ものの半日で十分である。

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 収穫した風干し野菜。

 ゴボウは、細かったので、本当に痩せてしまった。

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 これが私が作った風干しカレーだ。

 コクを出すために使ったのは、干しエビと干しホタテ

 これをはじめに油で炒めて香りを出すと、肉を使わずともいい味が出る。

 あとは、ニンニクと生姜、それにクミン、コブみかんの葉っぱを使った。

 ちょっと心配で、中華スープの素を少し加えた。

 今回はSBの赤かんのカレー粉を使って、ルーは手作りした。

 塩、コショウで味を整え、できあがり。

 風干しの野菜の中に、きのこを入れるとなおいい。

 かなりいい線のカレーができたと自分では満足している。

 真っ赤なのは、紅芯ダイコンの甘酢漬け。

 酢に反応してびっくりするくらい真っ赤になる。

 「おせちもいいけど、カレーもね」というコマーシャルが昔あったが、

そろそろカレーはどうだろうか。

 

 

私のお正月

 2017年 1月

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 あけましておめでとうございます。

 この写真は、11月初旬の約8万羽のマガンの飛び立ちです。

 ガンたちは、夜明けと共にねぐらの沼を一斉に飛び立ち、

カカンカカンと大きな声で鳴きながらまわりの田んぼへ落穂を食べに出かけます。

 ここは、宮城県の伊豆沼。(ラムサール条約登録地)

 かつては、ガンの飛来が日本の冬の到来を知らせていましたが、

乱獲や開発などの環境の悪化によって、飛来地の数が少なくなってきています。

 この日本の原風景を未来に残していくのは、人間の努めではないでしょうか。

 鳥の危機は、やがて人間の危機につながっていくはずですから。

 今年は、折しも酉年。

 鳥にとっても人間にとっても生きやすい年であるように願いたいものです。

 (*これが今年の私の年賀状です。)

 皆様にとっても、2017年がいい年でありますように!

 

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 元日のおせち。

 この数年、風林亭さんのおせちを注文しているので、

それをお皿にのせて、蒲鉾とだて巻きを追加しただけ。

 お正月は、とっても楽をしている。

 

 今年のおせちは、32品目。

 私の好きなものは、源平豆のワイン寄せ、海老高粱酒漬け、腰果黄味寿司、

干し肉(阿部鶏)、干しこんにゃくの旨煮、生ハム、天王寺蕪漬、網笠柚。 

 肉や魚は、保存料は一切使わないので、燻製処理したものがほとんど。

 

 2日は、借りてきていたDVDを2本観た。

 「日の名残り」ともう1本は、「スモーク」。

 「スモーク」は、ニューヨークの下町の煙草屋に出入りする人間模様を描いた作品。

 「日の名残り」は、カズオ・イシグロの小説を映画化したもので

 イギリスの古い貴族の屋敷に勤める執事の生き方を描いた作品。

 どちらも20年以上前に公開された映画だが、

今回観てみて、映画は二回以上観て、ようやく中身がわかるような気がした。

 古い映画をもう一度観るのもなかなか良いものだ。

 

 3日は、例年通り箱根駅伝の復路を権太坂で見ることにした。

 ラジオで戸塚を通過と聞いてから、うちを出る。 

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 まず、近くなるとヘリコプターが上空を飛び始める。

 次にテレビの中継車が通過する。

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 次に白バイが先導し、選手がやってくる。

 今年も、この9区を走る先頭は、青山学院だった。

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 毎年選手のスピードには、驚かされる。

 一度シャッターを切って、もう一度撮ろうとすると

もう画面からは、消えてしまいそうになる。

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 地元の代表、神奈川大学

 今年は、5位に入り、念願のシード権をもらったようだ。

 私は、特にどこを応援しているわけでもないが、なんだかいつも応援にいく。

 走っている人すべてが、力を出し切ってほしいと願うのみ。

 気温が高くて変調をきたした選手もいたと聞くが、

今年は、ブレーキになる選手がいなかったのが何よりだ。

 

ちょっと遅かった~(材木座海岸に沈む夕日)

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 年賀状を書き終えて、今日は、鎌倉までお墓の掃除に行ってきました。

 出かけたのが遅かったので、

海岸へ着いたら、もう南西の真鶴半島の方へ夕日は沈んでしまっていました。

 今年最後の夕日を見損なってしまいました。

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 夕日は、ずっと向こうに沈んだのに、

すぐそばの砂浜や打ち寄せる波も入り日色に染まって見えるのが不思議です。

 夕日は、見られませんでしたが、こんな燃えるような夕焼けが見られたのは

久しぶりで嬉しく思いました。

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 西に目を向けると、富士山が薄紫のシルエットを見せていました。

 これだけ夕日がきれいなのだから、2017年の出発の明日の朝は、

きれいな初日を見られること請け合いです。

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 駅へ向かう途中、本覚寺の前を通ると、提燈がたくさん下がり

テントが張られ、明日の初えびすへの準備が整っているようです。

 

 

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 大晦日の鎌倉は、どの神社も寺院も門松が飾られ、しめ縄が張られ

新しい年を迎えるきりっとした雰囲気があって私は好きです。

 明日から鎌倉は人、人、人・・・

 

 あと2時間もすれば2017年です。

 拙いブログを見て下さった皆様、ありがとうございました。

 来年もまたボチボチやっていきますので、どうぞよろしくお願いします。

 どうぞよいお年をお迎えください。

ホシハジロ日記 14

 *ご存知ない方へ

 このホシハジロは、去年の暮れに北の国から仲間と一緒に渡ってきたのですが、

左の羽を故障していて仲間が北へ帰る日が来ても、帰ることができずに

それ以来ずっとこの大岡川へ残って生活している鳥なんです。

 見守るしかできないけれども、この川を渡る時には必ず消息を訪ねて

時々記録しているものです。

 ホシハジロのオスなので、私は勝手に「ホシくん」と名前を付けて呼んでいます。

11月 8日

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 ちょうど、伊豆沼から帰って2日後の大岡川

 遠くからですが、茶色の頭のカモが見えました。

(ああ、ホシハジロか、ヒドリガモが来ているんだ!)

 心ときめき近づいて行きました。

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 ホシハジロです。

 左がホシくんと同じオス、右がホシハジロのメス。

 でも、ホシくんとは色つやが全然違います。

 胸の黒いホシが真っ黒、新しく飛来したホシハジロでした。

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 この時期は、気温が低めだったせいか、ほかのカモたちもやってきていました。

 左のは、オナガガモのメスかマガモのメスだと思いますが、よくわかりません。

 右のは、青首と呼ばれるマガモのオスです。

 肝心のホシくんは、探しましたが見つかりませんでした。

 

 伊豆沼で同じ宿に泊まっていたご夫婦と夕食の時に、

「どちらからいらっしゃいましたか。」

 と話しかけられ、

「横浜です。」

 というと、

「横浜のどちらですか。」

 と聞かれ、

「南区です。」

と答えると、

 「私たちも南区です。」

とのこと。

  鳥の好きな人がやってくる宿ですが、本当に近くなのでびっくりしました。 

 

 話しているうちに、大岡川は、よく散歩をするというではないですか。

 そこで、ホシくんのことも聞いてみましたら、ちゃんとご存知でした。

 このご夫婦は、私と違って年季の入ったバードウォッチャーで、

ホシくんが、昨年の冬に渡ってきたのではなく、

もう2,3年大岡川にいるのだということがわかりました。

 

 伊豆沼でカモの寿命は5年くらいだと聞いてきたばかりでしたので、

胸の黒い羽が白っぽくなってきたのは、

年を取って色が褪せてきたのかもしれないと思いました。

 (人間の白髪と似ている?)

 そう考えると、寿命が近いのかもしれません。

 

11月17日

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 朝夕の冷え込みが増して、桜の紅葉も進みました。

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 今日もカモたちが来ています。

 ホシハジロキンクロハジロカルガモです。

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 ところが、ホシハジロの羽は色つや良く、しっかりと閉じていて、

やっぱりホシくんではありません。

 ホシくんは決して潜ったりしなかったのですが、

この子たちは、潜りも上手でした。

 ということは、ホシハジロは、雑食性のカモだということがわかりました。

 

11月22日

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 横浜のこの辺りの紅葉も佳境を迎えました。

 桜の葉は赤くなってきました。

 新潟の福島潟から帰ってから初めての大岡川です。

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(ああ、またたくさんやってきているな)

(ホシくんは、あの中にいるのだろうか・・・)

 遠くから見ている時は、つい期待に胸膨らませます。

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 近くへやってくると、この七人衆は、黒い頭のキンクロハジロ

 今日は、ホシハジロは1羽も見られませんでした。

 

 鳥たちは自由ですからいつも同じところにいるわけではありません。

 今改めて思うと、飛べないがゆえにいつもだいたい決まったところにいたホシくんは

例外中の例外だったのです。

(続く)