昨日のお昼

  

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 今日、関西から地球温暖化をいち早く感じて進出してきたクマゼミまでもが

とうとう鳴きはじめた。

 ニイニイゼミの初鳴きを聞いたのが6月29日、

彼らは、それから毎日のように鳴き続けている。

 ミンミンゼミの初鳴きを聞いたのが7月10日の朝、いよいよ夏本番かとおもいきや

「ぼく間違えちゃったかな。友だちがまだいない。

もうちょっと静かに待っていよう。」

 と思ったのかどうかはわからないが、一声二声鳴いたきり鳴くのをやめてしまった。

 今朝は、お三方がそろって鳴いていたが、

午後になるとなぜだか静かになってしまった。

 こんなに青い空が広がってひまわりも咲いてきたというのに、

まだ梅雨あけだと宣言しない気象庁を忖度するのがトレンド?だと

思っているのだろうか。

 

 毎年、夏になると、いつ頃蝉が鳴きはじめるのか記憶するのが習い性になっている。

 なぜだかは自分でもわからないが、

夏を待ち望んでいた幼い頃の記憶がそうさせるのかもしれない。

 あとは、ヒグラシが鳴くとこの辺りの蝉が勢ぞろいというところだ。

 

 カボチャのすり流しうどん

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 そんな暑い日に。

 暑いとどうしても水分と共に流し込む食事がしたくなる。

 先日来、いろんなレシピを見ていて作ってみたかった

「ひやむぎのカボチャすり流し仕立て」を作ることにした。

 といっても、ひやむぎがなかったので、うどん県のうどんの乾麺で代用。

1人分

* カボチャは、100gほど一口大に切ってレンジにかけ、皮を薄く剥き、

柔らかくしたうえでつぶしておく。

* つぶしたカボチャと麺つゆを水で薄めた物を混ぜ合わせすり流しをつくる。

* 器にゆでて冷やしたうどんを入れて、周りから静かにすり流しを入れる。

* うどんの上におろしショウガ、ミックスナッツを刻んだものをのせ

好みで黒コショウ、オリーブオイルを少々。

 それに緑のイタリアンパセリなどをあしらう。

 イタリアンパセリがなかったので、

私は、友人から前日もらった細いアスパラガスで代用。

カボチャの皮をできるだけ薄く剥くとどうしても緑色が残るので、

なんだかカレーうどんのような色合いになってしまっているが、

野菜は皮のところに栄養が詰まっているので色より栄養重視でいく。

 カボチャだけだともそもそするけれど、こうやって食べればカボチャも

するすると食べられて、暑い昼にはいいかもしれない。

 自分で書いていて、今度はカレーうどんが食べたくなった。

 

トマトのおひたし 玉ねぎだれがけ

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 このトマトのおひたしが気に入ってここ3日間毎日食べ続けている。

  簡単な作り方

 * 芯をとってトマトを湯むきする。

 * かつおだしをとって鍋に入れ、塩を一つまみ、その中にトマトを入れ軽く煮る。

 * 玉ねぎをみじん切りにしたものをレンジで1分ほど温め、

   酢大さじ2杯くらい しょうゆとさとう少々、

   それにオリーブオイルを少し入れて混ぜる。

 * 器にトマト、周りに出汁を入れ、上に玉ねぎだれときざんだ青紫蘇をのせて

   できあがり。

 

 トマトは私の好物だが、和風の出汁との相性がいいので 

すごく幸せな気持ちになる。

 酢味の玉ねぎだれがトマトのさわやかさを引き出し、食欲が増す。

 近頃の私のヒット作品。

 お薦めです。

 

 

 ここ1か月ほど、デジカメのレンズが開かなくて写真を撮ることができなかった。

 横浜のキャノンのサービスカウンターは、この春で閉鎖になってしまった。

 何かのついでにと思っていたところ、

10日に銀座へ出かける機会があったので、

ようやく銀座のキャノンのサービスカウンターへ行くことができた。

 (言い訳:都内へ出るのも交通費が結構かかるのです。)

 

 症状を説明すると、受付の女性は中へ持って行って、

とりあえず掃除をしてくれてレンズが半分だけ開くようになった。

後は手で補助してあげるとレンズが開くところまでやってくれた。

 あとは、レンズ部分を10000円かけて取り換えるしかないとのこと。

 今回は、そのまま持ち帰ってきた。

 そんなデジカメだが、何とか撮れるようになってよかった。

 

 

「茶色の朝」

茶色の朝

 この本は、2002年にフランスで出版されたたった11ページの短い寓話。

 日本版には、「茶色の朝」に寄せてということで、

高橋哲哉氏がメッセージを付け加えている。

 

 1980年代末からフランスの統一地方選挙では、極右政党が躍進を続け

2002年には、一種カリスマ的な人物マリー・ルペンが大統領選で

社会党のジョスパンを押さえて2位となり、シラクと一騎打ちとなった。

 

 フランスの国民は、ここで動揺することになる。

 このままでは、フランスが「茶色」に染まってしまう。

不安と注意を促すつもりで書いたのがこの「茶色の朝」。

 作者のフランク・パブロフは、若い人に手に取ってもらいやすくするために

印税を放棄し、たった1ユーロでこの本を出版したそうだ。

 

 なぜ茶色なのか、

 フランスの読者には茶色はナチスの制服の色で

ファシズムを連想させる色として認識されているのだそうだ。

 

 ナチスが台頭してきた時、ドイツは敗戦と経済の崩壊を抱えていた。

 そのはけ口に使われたのがユダヤ人排斥。

 社会的な不満や不安を隠そうとしたのだ。

 

 今日もドイツのネオナチ、そしてフランスの国民戦線のような極右政党は、

人種差別主義、排外主義を唱えやはり社会不安を煽っている。

 

 何もこれは、ヨーロッパに限ったことではなく、この日本でも。

 若い人たちの経済的な格差は広がり、低い雲に押し込められた憂鬱感がある。

 しかも、ヘイトスピーチを容認するような空気も漂う。

 

 この話は、二人の青年が街のカフェでの会話から始まる。

 「俺」は、飼っていた茶色の猫を処分しなければならなかったと語る。

 「俺」は、そのことに驚きもし、胸を痛めるのだが

 まわりを見てもだれもそのことで騒ぎ立てる人もいないし、

権威筋がそういうのなら「仕方がない」と諦め、やがてその痛みを忘れていく。

 

 何かを声高に叫ぶわけでもなく、ただ日常が語られていくだけだが

何とも背筋がぞくぞくしてくる。

 たった11ページの短い話の中に茶色が充満し

その茶色が自分のまわりにも漏れ出してくるような怖さを感じさせる。

 

 残念ながら、日本では挿絵が加えられ、メッセージも入っているため

1ユーロでは買うことができない。

 私は、幸運にも図書館で借りることができた。

 

 今日の都議会選挙の結果は、これからの都政がどうなっていくのか

それも心配だが、有権者が1000万人もいるというのに、投票者数は135万人くらい。

 これでも前回の1、5倍だというから驚いた。

( 訂正  昨夜私が見たと思った情報が135万人というのは、期日前投票者数でした。

 実際の投票率は、51,28%なので、お詫びして訂正します。)

 これだけ騒がれてもなかなか投票行動へ結びつかないことへの危機感は、

何とも不気味だ。

 

 

 

東京港野鳥公園を訪ねて

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 1か月も前のことである。

 オーストラリアなど南半球で越冬していた鳥が

何千キロから一万キロも飛行して北の繁殖地へ行く途中

立ち寄る場所が東京湾にもあると知り

その一つ、東京湾野鳥公園へ行ってみることにした。

 

 主にシギ類やチドリ類は、4月から5月にかけてここを訪れ、

栄養補給し羽を休める。

 干潟で餌をとるため、その日の干潮の時間を調べてから来ないと意味がない。

 毎日公園のブログでどんな鳥がやってきているかわかるようにしてくれているので、

それを見ていつ行くか思案していたが、

干潮の時刻がうまく合わなかったり自分の予定が立て込んでいたりして

結局出かけたのは、5月31日になってしまった。

 

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 しかも、この日の干潮時刻は、午後4時ごろというので、

薄暗くなりかけてからの入園だった。

 ネイチャーセンターを辿る道にはドクダミの白い花が咲きそろっていた。

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 ネイチャーセンターは、昨年の秋にリニューアルしたばかりで

広々とした窓から干潟が広がっているのが見えた。

 大きな望遠レンズを抱えたお客さんが一組いるほかは

もうだれもいないので、レンジャーさんに、遠慮なく話しかけることができた。

 

キアシシギはまだいますかねえ。」

と、問いかけると

「もう北へ旅立ってしまいましたよ。

今度は、繁殖が終わって7月から9月ごろここを通過していくから

その頃来るといいですよ。」

とのこと。

 がっくりしてしまったけれど、

コチドリは?」

と、聞くと

「下にいますよ。」

と指さして望遠鏡を見せてくれた。

目が慣れてくると、自分の目でも確認できた。

 あわてて、デジカメの倍率を最大にして撮ったのが、この写真。

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 日本産のチドリでは最小だそうで、体調は16cmくらいの小さな鳥である。

 このチドリは、夏鳥として北海道から渡ってくるらしい。

 私にとっては、初見の鳥である。

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 干潟の穴からはい出てきているのはオサガニ

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 ネイチャーセンターを後にして、次は、1号と2号観察小屋へ行ってみた。

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 1号観察小屋から見えたのは、カワウのペアー。

 こうやってペアーでいると、前の黒くて大きいのがオスで

3歩下がって泳いでいるのがメスなのかなと類推できるが、

本当のところはわからない。

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 こちらは、カイツブリ

 ペアーらしいが、カワウ同様オスとメスの差がカモのようにはっきりとわからない。

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 公園の端の繁みのカワウのコロニー。

 カワウもこんなに集まると、なんだか不気味な感じがする。

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 最後に行ったのが、東淡水池。

 (カルガモがいるのはわかるが、何でホシハジロがまだいるんだ。)

 ホシハジロのオスが2羽とメスが1羽。

 ここで、慌ててネイチャーセンターまで戻って

レンジャーさんに

「あのホシハジロは何で北へ飛んでいかないのですか。」

と 聞くと、

「人もそうだけど、鳥にもちょっと変わったやつがいるんだよ。」

との答え。

 どうもけがをしているわけでもなさそうだし、メスもいるし・・・

近くにいたカメラを抱えた先ほどのお客さんが

「ぼくらは、ここでホシハジロが繁殖しないかと期待しているんだよ。」

と嬉しそうに話してくれた。

 

 ブログを見ても、1か月たった今もまだホシハジロはここにいるようだ。

 去年の秋まで数年大岡川に住んでいたホシハジロが消えてしまってから

半年以上が立つ。

 あの子は、たった一羽だったからもちろん繁殖などあり得なかったけれど、

ここには、オスもメスもいるわけだからヒナが誕生することもあり得るわけだ。

 ヒナを見てみたい!

  「東京でホシハジロのヒナの誕生」

 なんて、ニュースにならないかと秘かに私も期待している。

 

 

 この公園へのアクセスは、JRの大森駅京浜急行線の平和島駅から

バスで野鳥公園前で下車をするとすぐである。

 

 

 

映画「ローマ法王になる日まで」

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 2013年第226代ローマ法王フランシスコの半生を描いた作品。

 彼は、イエズス会の神父で アメリカ大陸から初めてローマ法王に選出されたことで

大きく報道されたことは記憶に新しいことではないだろうか。

 近頃では現アメリカのトランプ大統領が、就任直後に

メキシコとの国境に塀を作らせるとの発言に対しても批判をしただけでなく

世界中の経済、社会の様々な問題に対しても声を上げている。

 おそらくこんな法王は、今まで存在していなかったのではないだろうか。

 

 そんな認識しかなかったので、この映画に描かれていた彼の故郷アルゼンチンへ

抱いていた想いは裏切られた。

 以前若い時代のチェ・ゲバラの南米旅行記を描いた

モーターサイクル・ダイアリーズ」にも登場したブエノスアイレス

 この映画は、時代がかなり昔にさかのぼるので異なるのは当たり前だが

スペイン統治時代の歴史的な建物とタンゴの情熱的な調べとダンス・・・

 いつか旅をしてみたいと思っていた国、アルゼンチン・・・・

 

 大学で化学を勉強していたホルヘ(フランチェスコ法王)が

イエズス会に入り神父になることを決意した頃、

アルゼンチンは、ビデラ軍事政権の時代だった。

 

 独裁政権は、暴力的に政権を奪ってきたが故、

いつ自分に牙が向けられるかという不安が付きまとうのだろうが、

御多分にもれず前政権につながる人間の抹殺、

次に民衆の立場に立つ良心的な役人を職場から放逐する。

 聖職者も例外ではない。

 貧しい人々の中で救いを求めている人に寄り添うだけで、

武装勢力をかばっているのではないかと殺されていく。

 

 カフェやレストランでしゃべる時も、まわりの目を気にしなくてはならないのは

もちろん、職場にも密告するものが出現、市民の間にもスパイが入り込む。

 たくさんの人が職を奪われ、拷問され、殺されていった。

 

 そんな中、ホルヘは、政権にすり寄る聖職者と一線を画し

あくまで弱者を擁護する立場を貫いた人だった。

 特に感動的だったのは、立ち退きを迫られた貧民街の場面である。

 

 コンクラーベで選出された時のフランチェスコ、その脳裏を覗くことは

できないが、大げさに喜ぶわけでもなくこれまでを振り返りながら

この瞬間を静かにかみしめていた姿が印象的だった。

 こんな困難な時代を生きてきたからこそ、今の法王の言動があるのだろう。

 

 彼の激動の半生を象徴するようなタンゴを奏でる映画音楽も心惹かれる。

 

 映画で描かれた内容は、事実に基づいて制作されたものなので

フィクションとは異なる。

 因みにこの映画は、イタリア映画でダニエレ・リケッティ監督作品である。

 

 軍事政権が荒れ狂ったのは、1976年から1983年というから

今から30年くらい前にこんなに非人道的な政権が存在していたことにも驚いたが

考えてみれば、隣の国チリも同じころ軍事政権でたくさんの犠牲者を出していた。

 (文学座「谷間の女たち」で描かれていた)

 

久しぶりの演劇鑑賞

 

…ンターへ 劇団昴の「谷間の女たち」を鑑賞に行って参りました。 東横線が渋谷から東京メトロ副都心線東武東上線に繋がっているので、 横浜から池袋まで乗り換えなくても行けることが今回分かりました。 JRの湘南新宿ラインで行くよりもお安く行けるのです。 東池袋といっても、池袋から徒歩10分らしいですが、 有楽町線に乗り換え、一駅乗って東池袋の駅までやってきました。 近頃本当にお上りさんになってしまっています。 地下からはい出てくると、高層ビルの真下に出ます。 見上げると、はるかな高…

 

 いずれも、新自由主義をかかげている国が影のように背後にいることは

予想がつくような気がする。

 

 折しも、共謀罪法案が強行採決され、来月から施行されるという。

 こんな時代が来ないとはだれが断言できるだろうか

 

 (横浜では、今週の金曜日まで、ジャック&ベティで上映中)

 

 

奄美大島 その5

 5日目は、夕方のフライトだったので、近場を回ったりお土産を買いに行ったりと

まったりとした時間を過ごした。

 午前中行ったのは、土浜海岸。

 奄美では、どの海岸も風光明美だが、この海岸もその一つ。

 全体が俯瞰できるような写真が撮れたらもっとその良さが伝わるのであろうが

残念ながらそれも叶わず、向かって左側と右側、それに真正面の海の写真を並べた。

 

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 海のようすといっても、この日は新月から1日目の日ですごく潮が引いていて

辺り一面潮だまりだらけだった。

 海岸へ出る手前の細い道に車がすでに2台停まっていた。

それも軽自動車ばかり。(奄美で走っている車は、軽自動車が圧倒的に多い。)

 

 だれもいないように見えるが、何人か潮だまりを歩いている人がいる。

 潮だまりには魚や貝が潜んでいるらしくどうも貝を探しに来ているようだ。

 私たちは、膝をいためた人もいるし、濡れることを覚悟してきていないので

残念ながら貝をみつけることはできなかった。

 貝より人間の方が多いのじゃないかと思うほど人がわんさかいるところでしか

潮干狩りをやったことがない人間から見ると

何でこんなに人がいないのかと不思議に思うくらいの潮干狩りだ。

 

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 人間がわんさかいない代わりにわんさか咲いていたのは、このノアサガオ

 車の通る道の脇にも咲いている野生の朝顔だ。

 花屋さんで売っている琉球朝顔と姿かたちはよく似ている。

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 街の八百屋さんで、半信半疑で買った「中間バナナ」。

 島バナナは、美味しいと聞いていたがもう一回り小さくて、値段は700円くらい。

 ところがすぐそばにおいてあったこのバナナ、これで100円。

 店の人に 

「中間バナナって美味しいの?」

と聞くと、

「青くてもやわらかくなれば食べられるし、美味しいですよ。」

 との返事。

ちょっと重くなるけれど、試しに買ってきたものだ。

 うちへ帰って、2日ほどしたところ、1本黄色くなってきた。

 さっそく食べてみると、ふだん食べているバナナより風味というか香りがあって

とても気に入った。

 近頃とんと目にしなくなった台湾バナナに近い感じだ。

 普通のバナナと島バナナの中間位の大きさだから、「中間バナナ」

という名前が付いたのだそうだ。

 もっとたくさん買ってくればよかったと思ったものの一つだ。

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 次は、島ラッキョウ。

 道沿いにあった民家で地域の農家さんの作ったものを売っていた。

 結構あって、一袋200円。

 うちへ帰った翌日、皮をきれいにして軽く塩で漬けて一晩冷蔵庫に置いたもの。

 こうやってかつお節をかけて食べるシンプルな食べ方もいいし、豚肉などと

いっしょに炒めても美味しい。 

 

 写真を撮らなかったが、八百屋さんで売っていたパパイヤの漬物美味しかった。

 甘味と辛みのバランスがとてもよくパリパリと歯ごたえもいい。

 自炊だったので、八百屋さんで量り売りのようなのを買ってきたが、

後を引く感じですぐになくなってしまった。

 もう奄美では、家の庭にパパイヤが実っている。

 奄美では、青いパパイヤは、普通の食材だ。

 しかも栄養価も非常に高いと聞く。

 

 後は、黒糖。

 ちょっと甘いものが欲しい時に、お茶うけになる。

 甘味はしつっこくなく、あっさりしている。

 調子に乗って食べると危険だが、ミネラル分が多く含まれているので

やたらに甘いお菓子を食べるよりずっと罪がないはず。

 

 

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 毎日見えていたが、ロッジの庭に咲いていたシマアザミ。

 つぼみの時は、花の先きがほんのりピンクで、開いてくると白くなる。

 その庭の「シマアザミ」に見送られてロッジを後にする。

 午後3時頃に空港へと出発。

 

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 帰りは、往きよりも30分ほど早い。

 奄美を遅れて出発した飛行機だったが、予定通り成田へ着陸予定。

 もうまもなくと思われる頃、飛行機の窓から

夕焼けに照らされた富士山がひょこっと見えた。

 どこからでも富士山はよく見えるものだと感心する。

 黒い手の先のようなシルエットは、房総半島の’突端ではないだろうか。

 飛行機は、無事成田へ到着しこの旅も終わり、そしてブログも終わり。

 

 

奄美大島 その4

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 毎朝、目覚まし時計のように明け方になると

「ピロンピロンピロン」と囀る鳥がいた。

 アカショウビンかな と思いながら、3日目の朝外に出ると

裏側の電線に赤い鳥が停まっている。

 (やっぱりアカショウビンだ!)

 初めて見るアカショウビン

 森の中にしかいないと思っていたので本当にびっくり。

 もっとちゃんと撮りたかったが、気配を感じたらしく、逃げ去ってしまった。

 先日東京湾野鳥公園に行った際、レンジャーさんにお聞きしたところ

奄美にいるアカショウビンは、「琉球アカショウビン」だということがわかった。

 琉球アカショウビンは、背中の朱色の羽の上がほんのり紫がかっている。

 アカショウビンは、繁殖のために日本に渡ってくる夏鳥だ。

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 この辺りにたくさんいたのは、イソヒヨドリ

 普通のヒヨドリと違って、羽の色が青っぽかったり、胸の辺りが赤っぽかったり

色鮮やか。

 毎朝庭にやって来ては、虫や幼虫をみつけて嘴にくわえて飛んでいく。

 イソヒヨドリも子育て中らしい。

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 4日目は、名瀬市大島紬織物協同組合へ行って、実際に織っているいるところを

見させてもらった。

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 大島紬は、デザインから出来上がるまで、

30の工程を経て半年から1年もかけて作られるものだそうだ。

 DVDを見て説明を聞いても、私の想像力がおいつかない。

とにかく途方もなく手のかかる織物だということしか私には、理解ができなかった。

 

 この方の織っているものは、かなり繊細な模様が入っているので

一旦織った後、たての糸と、横の糸を道具を用いてきちんと合わせていく作業をする。

 模様が細かければこの作業には時間がかかるので、

一日10センチくらいしか進まないそうだ。

 

 各工程の職人さんが関わり、半年から1年もかかるような織物は、

100万と言われても納得がいく。

 軽くて、着崩れがしなくてしかもとても上品な大島紬

ぜひ手に入れたいと思うが、生まれ変わらないと無理な気がする。

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 前日の美術館の絵の作者「田中一村」の終の棲家が街の外れにあった。

 この家に移った時に、戸にガラス戸を入れたので雨の日でも絵が描けると

一村は喜んでいたという。

 

 大島紬の職人をしながら、お金を貯め、

お金が貯まったら絵を描くという生活をしていたというから、

食べるのがやっとの暮らしだった。

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  生涯一村を理解し、結婚もせず援助をしてきたお姉さんが亡くなってからまもなく

一村は、69才でここで亡くなったとのことである。

 一村は、生きている時には、その絵が理解されず不遇な生涯だったようだ。

 

 梅雨の晴れ間の強い日差しに庭の芭蕉の花が輝いて見えた。

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 この日のお昼は、うな重の上。

 上で2000円は、横浜ではなかなかお目にかかれない。

 龍郷町の「大勝」という店だ。

 名瀬市では結構うなぎ屋さんを見かけたので、

もしかして、奄美のうなぎかなと淡い期待を寄せていた。、

 お店の人に聞くと、以前は育てていたそうだが、手間がたいへんで

現在は、鹿児島から取り寄せているとのこと。

 それにしても、よく脂ののったこのウナギ、辛めのたれだが美味しかった。

(まだしつっこくつづく)