横須賀美術館 ー国吉康雄展ー

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 美術館前の海

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  なんだか空がどんよりしているので、海の色も冴えないですが、ここ横須賀美術j館は、目の前が浦賀水道で、いつも大きなタンカーや貨物船が行き交っています。東京湾の入り口で狭くなっているので、特に船の出入りが頻繁で見ていて飽きることがありません。

 開館5周年ということで、今年度最初の展覧会は、「国吉康雄」です。名前と何点かの作品は見たことがありましたが、今回は、110余点が年代を追って展示されています。かなり見ごたえがあります。

 国吉康雄は、1889年に生まれ、17歳の時に職を求めて単身アメリカに渡りました。それ以前に美術的な環境があったわけでもなく、美術の勉強をしていたわけでもなく、渡米して働きながら行った公立学校の授業で美術に目覚め、アメリカの代表的な画家になったという経歴の持ち主です。

 日本には未練もなく、父親の葬儀の時に一度帰国したきりで、アメリカの市民権を欲しながらそれも叶わず、1953年にニューヨークで亡くなっています。 静物にしろ、人物にしろ、独特の存在感があります。 

 今回の展覧会は、7月8日まで。