横浜中華街に映画館が7日間だけ復活!

 現中華菜館「同發新館」・・・元「新光映画劇場」

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 9月の29・30日、10月1・6・7・8・10日の7日間だけ、中華街に映画館を復活させることになりました。この中華街映画祭は、日中国交正常化40周年を記念していつも通っている名画座「ジャック&ベティ」の主催・同發の共催で初めて行われます。

 上映会場は、50年以上も前に中華街の映画館だった「新光映画劇場」があった場所(現、中華菜館「同發新館」)にしつらえるというノスタルジックな試みです。

 会場で、「ジャック&ベティ」支配人の 「かつてこの場所で映画をご覧になった方がいますか?」との問いに、1人の男性だけが手を上げていました。もう、映画館があったことを知らない世代がほとんどということなのです。そういう歴史を知ったということだけをとっても、ここで上映した意味があるのかもしれません。 かつて、この映画館に集っていた人も、映画を見て泣いたり笑ったり語り合ったり・・・そんな様子を想像しながら楽しみました。

 京劇を扱っているチェン・カイコ-監督の「さらば、わが愛/覇王別姫」「花の生涯梅蘭芳」の旧作の上映を含め、8作の中国・台湾の作品が一日4作品ずつ予定されています。新作は、「運命の子」「さらば復讐の狼たちよ」「台北カフェ・ストーリー」「女ドラゴンと怒りの未亡人軍団」「マグダルのカンフーようちえん」(アニメ)「サンザシの樹の下で」の6作です。

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 今は、「同發新館」の大広間として使われているので、かつての映画館の仕様ではありませんが、会場の前面に映写幕を張り、映写機を中2階に持ち込み、大広間用として使っている同發の歴史あるいすが置いてありました。

 昔は、にわか映画館でよく映画を見たものですが、子どものころなので、字幕つきの映画は見なかったので、感じませんでしたが、今の映画館のように段差がないので、字幕の映画は、前の人の頭が邪魔で、左右に体を動かして見なければならず、ちょっと不便だと思いました。

 因みに私は、昨年日本で上映された、「サンザシの樹の下で」(チャン・イーモウ監督)を観ました。文化大革命を背景にした初恋物語で、2人の切ない恋に近頃あまり出ない涙を流しながら観ました。観客は、祭日ではないので熟年男女がほとんどでしたが、周りからハンカチを出して涙をぬぐっている音が聞こえていたので、泣いていたのは私ばかりではなかったようです。泣くことで、デトックス効果も期待できるとか・・・、少しは心にいいことをしたような気がします。

 鑑賞券は、一般1500円、1日(国慶節)と10日(双十節)は、1000円均一、同發別館でのランチ付き映画鑑賞券というのがあって、2200円というのが良さそうです。詳しくは、ジャック&ベティのホームページを参照。