引き潮の忘れ物

七里ヶ浜から見える江の島

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昨日の早朝、横横道路を経て

逗子から江の島へ至る134号線をドライブしました。

朝早いせいか、天気が曇りがちだったのかわかりませんが

いつも渋滞している134号線を快適にドライブできました。

逗子の海水浴場のそばの駐車場に車を停めて、

砂浜へ下りました。

ちょうど引き潮で

きれいに掃除がされていた砂浜に

いろんな忘れ物が残っていました。

まず、エボシガイらしい貝

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カメノテに似た形ですが、

貝の色が白い。

エボシガイは、貝という名前がついているけれども、

エビ、カニと同じ甲殻類の仲間で、

たいへんいい出汁が出るのだそうです。

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全体像。

このエボシガイは、フジツボのように岩などにくっつき、

運命を共にするのだそうです。

このエボシガイは、木切れにしがみついたために

思いがけず、逗子の砂浜に打ち上げられたのでしょう。

この年まで生きてくると、

いろんな出会いと別れをたくさん経験してくるわけで

この貝とこの枯れ木と海の潮に

特別な感慨を持ってしまいます。

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これは、ホンダワラという海藻。

食用にもなるという話ですが、

まだ一度も食べたことはありません。

小学校の3年生頃

神戸の海で海藻の観察会に参加して、

海藻標本を作ったのが

ホンダワラとの初めての出会い。

むかしと同じように、

気胞のプチプチをついつぶしたくなります。

相模湾の海底から波に洗われ

ここまで漂着したのでしょうが、

今頃、故郷の仲間が心配しているのかもしれません。

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これは「コチ」という魚。

なんで高級魚のコチがこんなところに。

こうなるのも仕方がなかったのでしょうが、

体に穴が開いて、中からピンクの白身が見え、

ハエもたかり始めています。

高級魚といえども、こんな最後を迎えるものもいるのでしょう。

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大きい砂山。

朝早く誰かが作った砂山でしょうか。

少しずつ少しずつ潮が引き始め

この砂山をポコッと残していきました。

 

あと一週間で八月も終わり。

海水浴場は、もっとにぎわっているのかと思いましたが、

遊泳区域で泳いでいる人は、だれも見かけなくて

その周りで、ウインドサーフィンの練習をしている人がたくさんいました。

もう、お盆も過ぎ、

海にはクラゲが出ているのでしょう。

「だれもいない海」のメロディーが

浮かんできました。