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東京下町散策 2

芭蕉庵跡

 3年前、私は宮城、山形、新潟と旅をしたことがあります。

 ちょうど芭蕉が辿った奥の細道のルートと重なるのです。

 

 今回、江東区へ行くと聞き、

 芭蕉庵へぜひ行きたいとリクエストをしていたのもあって

案内してもらいました。

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 ここが、1680年、芭蕉がそれまでの宗匠生活を捨てて、

日本橋から深川の草庵に移り住んだ「芭蕉庵」の跡だといわれています。

 1917年台風の高潮の後、芭蕉遺愛の石のカエル(伝)が出土し、

地元では芭蕉稲荷神社として祀っているようです。(芭蕉記念館パンフより)

 

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 芭蕉庵跡のすぐそばには、小名木川(江戸時代に作られた運河)が流れており、

その向こうが隅田川(昔は、大川と呼ばれていた)です。

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 ちょうど小名木川と隅田川の合流する右岸の角に、

芭蕉記念館の分館があり、その屋上に芭蕉の像が大川を臨むように座しています。

 この場所から出立したのではありませんが、

私は、この像を見ていると、芭蕉が長い旅へ出立する前の覚悟のようなものを

感じてしまいます。

 今の旅と違って年を取ってからの旅は、体力的にかなり大変だったのでしょうから。

 (出立の時の句)  草の戸も 住み替はる代ぞ 雛の家

   

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 正面から見た芭蕉翁です。

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 この説明書きを読むと、京都の画家さんが忠実に模写した絵を元に

制作されたということですから、かなり本物に近いお顔立ちだと思われます。

 

 ここからほんのちょっと川上に芭蕉記念館(本館)があります。

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 真白いサザンカや赤い実をつけた千両が建物の前庭を彩っていました。

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 このお庭にも芭蕉の石の像があり、

すすきと栗がお供えされていました。

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 滝も設えて有り、狭いながらも手をかけて作られたお庭です。

 

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 小名木川にかかる萬年橋です。

 江戸の頃は、この橋からは富士山の眺めもよく、

広重や北斎も浮世絵に描いています。

今は、高い建物に阻まれて見えなくなったようです。

 

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 隅田川と反対側を見ると、小名木水門が見えます。

 江東区のこの辺りは、有名なゼロメートル地帯ですから、

水面より土地が低いので水門で水の高さを調整しているわけです。

 

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 この界隈は、両国の国技館にもほど近いところなので

相撲部屋があちらこちらにあります。

 ちょうど歩いた道で、北の湖部屋大嶽部屋をみかけました。

 今は、九州で開催されているので、部屋はシーンと静まり返って

お留守のようでした。

 今日のニュースで北の湖親方がお亡くなりになったと聞いて

偶然ながらちょっとびっくりしました。

 

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 午後1時過ぎて、お腹もすいてきたので

深川めしを食べに「みやこ」へやってきました。

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 深川めしの老舗ですが、

大きな部屋にテーブルと座布団が並んだ気取らないお店です。

 

 わっぱに深川めしが入っていて、茶わん蒸し、お椀、えのきの醤油漬け、お漬物

という定食で1500円です。

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 わっぱのふたを開けると、ふわっと湯気が上がり

あさりの磯の香りと生姜の香りがいいハーモニーを奏でます。

 とっても美味しいです。f:id:yporcini:20151113131023j:plain

 お漬物が自家製のぬか漬けが出るお店は、

ちゃんとした食べ物を出すお店だと常々考えているので

とても嬉しかったです。

 深川めしには、出汁と調味料であさりを煮付けた汁を使って

炊き込んだご飯に煮付けたあさりを入れたものと

あさりとネギをみそ味の汁で煮て

ご飯の上からぶっかけるいわゆるぶっかけめしがあります。

 どちらも和食ブームにのっかって見直されてきているようです。

 

 (次回つづく)