西湘を訪ねて その2

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 昼食をお腹いっぱい食べてから、山を登り箱根へやってきました。

 山登りは車もたいへんそうでエンジンを精一杯稼働させて少々息切れ気味です。

 着いたのは、二ノ平にある「彫刻の森美術館」です。

 

 緑がだいぶ深くなった山の木々、すっかり生えそろった芝生の黄緑

そこに立つヘンリームーアの彫刻「横たわる像」です。

 この角のない彫刻を見ていると、それだけで安らぎを覚えます。

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 散策路に咲くホタルブクロ。

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           ガクアジサイ

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 ヒメシャラ

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 ニキ・ドぅ・サンファルの「ナナ」

 顔がとっても小さいのに 太っちょな体にダイコン足のナナです。

 このアンバランスが女性の力強さを表わしているとのこと。

 でも、かわいい水玉の青いバッグを持っているところを見ると

ナナは、体に似合わず、心はかわいい女性だと思いました。

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 もみじの緑をまとったナナ。

 こんなふうに自分の側に引き寄せて

彫刻を見ることができるのは野外の魅力ですね。

 

 散策路にヤマアジサイが続いていました。

 紫陽花は、シーボルトが持ち帰り品種改良され、日本に逆輸入されてきましたが、

茎は太く葉も花も大きく、まるで西洋の人のようだと思います。

 

 見応えはあるのでしょうが、私は、四国や伊豆の海岸や、雪深い日本海側の海岸

それに沢沿いに咲くものなど

ヤマアジサイ、ユキアジサイサワアジサイと呼ばれる

素朴で華奢な在来の紫陽花が好きです。

 

 

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 ピカソ

 相変わらず生きることへの執着も人一倍強いことが

作品の多さにつながるのだなと改めて感じました。

 先週の日曜日に、高いところにあるものを取ろうと

キャスター付きの椅子に立ち上がり、バランスを崩してそのまま床下に落ちました。

 無意識に頭を守ろうとしていたのか、打ったのは左肩と右の脇腹でした。

 骨折は免れ、現在は特にひどい痛みもありませんが、一瞬、死ぬかもしれないと

思ったのです。

 そんなことがあったばかりなので

生への執着は、大事なことかもしれないと思いました。

 

 帰りのトンネルをくぐってエスカレーターを上った左側に

彫刻の森研究所」がありました。

 ここには、最先端のコンピューターグラフィックの技術を使った展示がありました。

 

 「彫刻になってみる」

 スクリーンに一つの彫刻が映し出されています。

 その前に台があってその上にのっていろんなポーズをすると

スクリーンにその動きが彫刻として映し出されるのです。

 私は、手を上げたり、足でステップを踏んだり、恐る恐る動かしてみましたが、

係の人以外は誰もいないのをいいことに 

そこでお立ち台よろしくダンスを踊りました。

 鏡とはまた違う自分の彫刻の姿にちょっとうっとりしてしまいました。

 アートは、見ているだけではなく

自分が参加できるものが一番楽しいなと思いました。

 全く子どもと同じです。

 

 「声の彫刻」

 マイクの前にスクリーンがあって四角い箱が縦に並んで映し出されています。

 マイクに向かって、声を出すと

声に対応して いろんな「かたち」が生まれてくるのです。

 高い声を出してみたり、低い声を出してみたり、いろいろやってみました。

 歌を歌ってみたかったなと思いました。

 

 最後は、強羅に行って、白く濁った温泉に入れてもらい

疲れを取りました。

 ようやく大涌谷に温泉の業者さんが入れるようになって、

強羅のにごり湯は、安定してお湯を引くことができるようになったと

旅館の人が話しておりました。

 にごり湯は、硫黄の臭いがしてすごく体が温まり、

体に浸みこむ感じがしました。

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 温泉旅館に咲いていた大きな普通の紫陽花です。

 箱根は標高が高いのでまだ色づく前した。

 

 箱根は、いつでも行けると思ってあまり気にしていませんでしたが、

近いし、自然は豊かだし、温泉はあるし いいところだというのが今回の感想です。

 温泉に魅力を感じる年になったということです。