*ご存知ない方へ
このホシハジロは、去年の暮れに北の国から仲間と一緒に渡ってきたのですが、
左の羽を故障していて仲間が北へ帰る日が来ても、帰ることができずに
それ以来ずっとこの大岡川へ残って生活している鳥なんです。
見守るしかできないけれども、この川を渡る時には必ず消息を訪ねて
時々記録しているものです。
ホシハジロのオスなので、私は勝手に「ホシくん」と名前を付けて呼んでいます。
6月11日
近頃は、川へ着くと、今日は、引き潮か満ち潮かをまず確かめます。
この日は、引き潮でしたのでいつものテリトリーよりも
ちょっと手前で泳いでいました。
時折、顔をつけては緑の藻を食べているようです。
真ん中の石の上に上がって一休みです。
今日のお連れは、アオサギさん。
気性が荒いので、決して友達には慣れないような気がします。
それでは、またね。
上流の方を見ると、子どもたちが網で小さな魚を取っていました。
手前には、釣りをしてる年配の男性もいます。
階段を下りてその男性に何を釣っているのか聞いてみましたら、
手長エビを取っているんだそうです。
ちゃんと生餌にするために水槽にエアーを送るブクブクをセットしてあります。
「何を釣るの?」
と聞くと、
「うなぎ。」
と答えてくれました。
「この川でウナギが釣れるの?」
とたずねたら、斜め反対岸を指さし
「この前は、あそこで1ⅿくらいの太いのが釣れたんだ。」
と、両腕を拡げ、親指と人差し指で丸を作りながら教えてくれました。
「ええー、そんなに大きいの!」
と、思わず声を出してしまいました。
新しい発見にびっくりです。
大岡川って思っているよりすごいんだ!
6月14日
この日もまだ引き潮になり始め。
いつものテリトリーでお休み中でした。
反対岸にいって上からのぞくと、そばにはカメのシロとクロがいました。
単に水にぬれているか乾いているかの違いですが。
今日も元気なホシくんです。
また観音橋の方へ歩いて行くと、釣り人が二人ほど。
手長エビとやらが、バケツにわんさと入っていました。
ウナギが釣りたい一心で毎日のようにこのエビを釣っているみたいです。
6月26日
この頃は、夜スポーツセンターへ行くことが多くて、ちょっとご無沙汰していました。
午後3時、結構大きな引き潮です。
ホシくんは、いつものところでお昼寝中。
大写しすると、目が白いですよね。
赤目のホシくんですから、(瞼があるのかどうかわかりませんが)
たぶん閉じている時は、白くなるのでしょう。
きょうのお供は、カワウくん2羽。
ウは、いつも立ち姿しか見たことがなかったので、左のカワウくんのように
ペタッと座ってしまうところは初めて見ました。
かなりリラックスムードが漂っています。
オスだかメスだかそれはわかりませんが、この時期はペアーの可能性があります。
ホシくん、赤目に変わりました。
お目目が覚めたようです。
左足を伸ばしてストレッチ。
白目になっていますが、これは伸びをしているので寝ているわけではないんです。
反対岸から見ると、こんなふうな位置でまったり3人組です。
桜の枝の先に赤とんぼ発見。
今年は、早すぎませんか。
そうしてるうちに上から食パンが投下されました。
「とりぱん」というコミックみたいです。
さて、ホシくんは、どうしたでしょう。
始めは、横目でみていただけだったのに、やっぱりパンのところへ行きました。
パンを引きずってます。
野生の子がそんなパンに惑わされていいのかな。
「ぱさぱさしていてちょっと。」
と言いながら、お水を飲みに行きましたよ。
(これあんまり好きじゃないな。)
ホシくんの独り言です。
少し離れていたところにいたカルガモさんが匂いをかぎつけてやってきました。
あれ、さっきまで二羽いたのに、なぜか一羽しかきませんね。
けんかでも?
カメくんも水の中に入ってずくずくになったパンをつついています。
大きくて、食べるの難しそうだね。
さっきからムクドリにしては、ちょっと大きいなと思っていたら
左のは、ハッカチョウ、右のがムクドリ。
どちらもめざとく飛んできました。
見向きもしないのはカワウくんだけ。
「そんなものいらないよ。」と、そっぽ向いています。
そうだよね、キミは肉食系だものね。
パン騒動が一区切りついたので、さて帰るとしますか。
釣り熟年男子がいる観音橋あたりには、ガマの穂が出始めています。
これもなんだか早くないですか。
商店街には、七夕の飾り。
福引大売出しが始まっていました。
なんで今頃?
ああそうでした。
ボーナスの時期になったのですよね。
もう久しく聞いていない響きです。
ボーナスなんて、忘れてしまいました。