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かげろひご飯

 

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 退院した母は、通院などが続いて体調が思わしくなく、

先週から今週にかけて夜勤の方が1人体制の時間帯の朝ごはんに付き添うため、

早朝6時半ごろ通っておりました。

 夜明けが早くなったため、この丘を過ぎるころ、はや太陽が東の空を赤く染めながら

街のシルエットを浮かび上がらせます。

 保土ヶ谷の野球場やその向こうにみなとみらいにある’ランドマークも見えます。

 西の空を見ると、まあるいお月様が傾きはじめるのが見え、

ふと万葉集の歌を思い出しました。

  

    東(ひむがし)の野にかぎろいの立つ見えて

              かへり見すれば月かたぶきぬ 

 

 私は心が元気でない時は、余計に滋養があって美味しいものを食べなくちゃと

思うのです。

 だれかに作ってもらうことを期待できないので、

作ることで自分を鼓舞するそんな効果があるのかもしれません。

 

 歌を思い出したこの日、お昼に作ったのは、「かげろいご飯」。

 このところ、風干しに入れ込んでいる私ですので

あれこれと干しております。

 その参考書の’中に「かげろいご飯」があったのです。

 名前がいいですよね。

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 なんだと思われるかもしれませんが、

干した小松菜と青紫蘇と鮭のほぐし身を入れ込んであるおにぎりです。

 五分搗きの米、5センチ四方の出し昆布、梅干しを一つ入れてご飯を炊きます。

 炊きがったご飯から昆布と梅干しの種を取り除き、混ぜた後、

かげろいの鮭のほぐし身と小松菜と青紫蘇の粉末を入れ込めば出来上がりです。

 

 たかが鮭のおにぎりなんですが、なんとこれがとっても美味しかったのです。

 昆布と梅干しでほんのりと味がついているご飯だからでしょうか。

 後から塩を入れ込むのとは違って、

味がご飯になじんでいる感じが何とも言えません。

 欲をいえば、紅鮭のほぐし身を使えば、

もっと「かげろい」に近づいたような’気がします。

 

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 参考までに、小松菜は、ゆでて水にさらした後、ハンガーにかけて干します。

 干した青紫蘇と小松菜は、手でほぐし、すり鉢ですって粉にし、それを使います。

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 かげろいご飯にぬか漬けのキュウリとカブ、それにしじみの味噌汁、

特に、ご馳走があるわけでもないのに心が温まるから不思議です。

 

 おまけ

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 夏にもらったハイビスカスです。

 植木鉢をひっくり返してしまったり、ずいぶん冷たい扱いをされたのに、

気温が低くなって部屋に入れて置いたら、かぎろい色のつぼみをつけました。