特別お題「芸術の秋」 <ブリヂストン美術館「カイユボット展」キャンペーン
昨日は水彩画の教室の日で、ちょっと早く出かけて、八王子の芙蓉画廊で行われていた知人の書展へ行ってきました。
この書展は、「破体」という書芸会の方たちのものです。
書といっても、文字の良し悪しを眺めるだけのものではありません。
書といえば、かな、楷書、行書、草書、隷書、金文、などいろいろな書体のうち、一つの書体を選んで書くのが普通ですが、この書芸展では、書く対象の詩、俳句、文章などの文字にうまく合うように、複数の書体を組み合わせて表現します。
ですから、まるで絵画を描くかのように書かれていて見ていても楽しいです。
自分だったらどんな言葉を選ぶだろうか、書体の構成はどうするだろうか、墨の色は、かすれの入れ方・・・・などを、考えながら見させてもらいました。
画廊は小さな空間なので、何でも気安く説明してもらえます。
今日は、会食会があったので、昨日に引き続き、二日連続で八王子へでかけました。
帰りに、ぎゃらりーロアで開かれていた 「大谷一良木版画展」 へ寄ってきました。
今年の5月に成城学園の画廊で行われた展覧会以来の個展でした。
大谷さんは、長年山を歩き、山や森や野原を歩いてたくさんの作品を作られてきました。
山から吹く風の冷たさ、森を吹き抜け木々を揺らす音、大地のぬくもりを感じる麓の野原、孤高の空に浮かぶ雲、月、星・・・・などの世界が一つの画面の中に閉じ込められているのです。
特に、私は、このご案内のはがきの写真のような雪を被った高い山々が続く版画が一番好きです。
今日も、作者の大谷さんがおいでになっていて、一口ワインをご馳走になりながら、ちょっぴりお話させていただきました。
何も都心の美術館へ行かずとも、自分の街の画廊を巡るだけで、自分の身に引き寄せた芸術鑑賞ができますし、作者と直接話を聞くこともできます。
そんなローカルな 「芸術の秋」 を楽しみました。