去年の9月19日、国会で安保関連法案が強行採決されてから、8か月たった。
今月は夜の集会の前の立憲フォーラムの集会から参加した。
この日の発言者は、
高野 孟さん(ジャーナリスト) 櫻井 みぎわさん(弁護士)
奥田 愛基さん(SEALDs) 山口 二郎さん(市民連合)
高野さんは、安保も原発も保育もみんな人間の命の問題につながっている。
一つにつながっているこれらの課題に向き合っていかなければいけない。
と、話されたが、私は、この間TPPとのかかわりが深いので、
ここに並列されないのが疑問だった。
もちろん、代表的なものを上げられたのだろうが、
なぜかTPPは、認知されていないような気がしてならない。
(TPPは、食や環境もしかり、人権が損なわれ、日本の主権がなくなる危機、
アメリカのグローバル企業の植民地にされるんだという認識を持っている。)
櫻井さんは、神奈川弁護士会の所属の弁護士。
アメリカの帰還兵200万人のうち50万人がいろんな病に苦しんでおり、
そのうち250人は自死。
集団的自衛権が実施されれば、自衛隊員のリスクが高まらないはずはない。
と、話された。
それで、思い出したのが、
先日東日本大震災の折、お友達作戦の米軍の活動で
原発の死の灰の影響で苦しむ米兵がいることを知った小泉元首相が、
涙したとかいうニュース。
もうその話はとっくに知らされていたし、何を今頃になって。
原発が爆発して危険な状態だということは、上官には知らされていても
実際の任務にあたる兵隊には一切知らされなかったわけで健康被害が。
軍隊には人権なんてものはないことを知れば、
そのリスクは計り知れないものがあるはずだ。
奥田愛基さんの話は、とても面白かった。
小沢さん(おざけん)のブログに書いてあったことだそうだ。
医者に治療してもらったけれども、
「痛い!」
と、言ったら、医者が
「対案を出せ!」
というだろうか。
そういう時は、
「医者を替えろ!」
と、言えばいいんだ。
ということが書かれてあったそうだ。
痛いから痛いと言えなくなったら、おしまい。
だれかが自分に変わって痛いなんて言ってくれるわけもなく、
ひとりひとりが自分の思いを言い続けなければならない。
それが民主主義。
声を上げて権力者の横暴をチェックするのが立憲主義。
山口さんは、
くしくも5月19日は、60年安保を強行採決した日であるという話から始められた。
60年安保の反対運動は、市民革命だと思っている。
憲法を改正したかったけれども、自民党は、この運動によって改正せずに9条の中で
自衛隊を位置づけることにした。
柔軟に対応できたけれども、安倍内閣は自己愛が強すぎる。
批判されることを極端に嫌うし、ウソ偽りは平気で言う。
マスコミも全く追求しない。
特定秘密保護法、安保法案、国民の思考を停止し、
国民の生き方にもユニホームを着せるようにあるべき姿を強制しようとしている。
北海道5区の選挙の応援に行ってわかったことは、確かに力負けしたと思うが、
出口調査では、無党派層の7割の人が池田まきさんに投票しているのだから、
無党派の人たちの票を獲得すれば、道は開ける。
最後に総がかり行動の福山さんから
本日、1200万筆の署名を野党の党首、衆参議長へ提出した。
これだけの多くの署名の提出は今までになかったこと、
また1000筆を超える点字署名が提出されたことも初めてのことだと
報告がされた。
署名は、6月30日まで延長して続けるので、引き続きお願いしたい。
報告を聞いて、2000万にはまだまだ届いていないが、
これだけの署名が集まったことは意義のあることだと思えた。
最後にいつも総がかり行動の司会やコールを担当してくれる元気な女性、
菱山南帆子さんが段に上がって、コールをして集会を閉じ、
衆議院会館前の集会へとつないだ。
この日沖縄で行方不明だった女性が遺体で発見されたという
ニュースが入ったばかりで
沖縄から見えたお二人の発言、そして沖縄県から選出された国会議員の糸数さんも
発言された。
沖縄が日本に返還されたのは、40数年前だが、
基地は依然として沖縄全土に広がり、日米地位協定もそのまま。
今回もジョギングしていた女性がなんの関係もないアメリカ軍の軍属に
突如殺されてしまった。
「本土では、普通の日常が、沖縄にはない。」
と、深い悲しみと怒りをにじませ静かに語られたのが心に残っている。
何回も繰り返される弱いものへの犯罪は、いつ果てるのだろうか。
都合のいい時は、沖縄は日本であるといわれ、都合が悪い時は、
日米安保が大事だと本土の捨て石になれと強制される。
沖縄のことも命の問題なのである。