寄り道した昭和記念公園のことを先にのせてしまいましたが、昨日立川へ行ったのは、学生の時の友だちの染め織りの展覧会を見に行くことが目的でした。
もう5年も青梅の教室に通い、ようやく着尺のものが織れるようになったと喜んでいる彼女の作品です。
糸を草木染で染めるところから始めて、糸を機にセットして、何ヶ月もかかって織り上げます。
このくすんだ落ち着いた気品のあるピンクは、「スオウ」の木肌をチップにしたもので染めたそうです。袖口や裾周りに使ったくすんだ紫色の生地も、同じ「スオウ」で染めたそうです。
ミョウバンだったり、灰汁汁だったり、鉄だったり・・・媒染剤が違うと同じ草木を使っても色が変わるようです。
ハナズオウは、知っていましたが、ただのスオウというのは、どんな木なのかまだ見たことがないので、ぜひ見てみたいものだと思いました。
もう一つの着尺です。
この鮮やかな、しかも落ち着いた黄色は、玉ねぎの皮をたくさん集めて染めた色です。縞の糸も同じ玉ねぎの皮で染めたのですが、やはり媒染剤が違うそうです。
黄色の方は、ミョウバン、くすんだ緑の方は、鉄だったと思います。
縞は、織るときに糸の数を数えるたいへんな作業があるので大変だそうです。仕立てたら、帯は・・・と想像するとどんなにか素敵だろうかと、着たところをぜひ見たいものだと思いました。
この作者、作っている最中、体調を悪くしてそのハンディを乗り越えて作りあげたという話を聞いて、驚きも感動もさらに大きくなりました。
帰りは、久しぶりで会った友だち4人で、国立まで戻り、四十年程前にタイムスリップしたような「ロージナ茶房」で、長い時間おしゃべりの花を咲かせました。隣は、その頃有名だった「邪宗門」という喫茶店があったところですが、今はもう閉じられていました。
この展覧会は、立川の駅からすぐの「なみき画廊」で、22日までやっています。