朝晩の気温差が増して 近くの桜の葉も色づき始めた。
今年は、8月に珍しく長雨が続き、秋の訪れが早まったようだ。
10月になっても残暑があったここ2年は、半袖の夏服をずっと着ていて
いきなり冬服を用意したような気がするが、
今年は、ちゃんと綿の長そでのワンピースやブラウスなど合服の出番がある。
朝晩15度前後、昼間22,3度。
こんな陽気がずっと続けばいいのにと思うのは、
私だけだろうか。
さてこの前の続き。
輸入食料品の種類は多岐に渡り、
どんどん増え続けているが、
その検疫の実態は、ほとんどが書類審査のみで、
実際の現物検査はやられていないという。
検疫所は、全国で31か所(支所を入れると103か所)、
5000人の人員が必要といわれているのに、わずか399人しかいないのだという。
(検疫所のほかに、横浜と神戸に検疫センターというのがあり、
全国からのサンプルの検査を行っているところがあるそうだ。)
横浜の検疫所では、宮城、福島、茨木、千葉、神奈川 静岡の6県を管轄し、
所長と受付の女性を含めてわずか7人だけだそうである。
あふれる輸入食品の書類に目を通すだけでいっぱいで、
いちいち検査をしている時間が許されない状況だということがわかる。
TPPがもし通ったとしたら、この量は今の1,5倍になると言われている。
検査対象品は、生産品および加工度の低い食品。
加工度の高いものは検査ができない。
*例えば、うなぎの生、白焼きは検査が可能だが、かば焼きはできない。
世界中で使用されている農薬は、約1000、
日本では使われている農薬は約400、
そのほかの約600は検査ができないのだそうだ。
日本で認められていない農薬が輸入食品には使われているということを
どう考えたらいいのだろうか。
輸入食品は、数週間、遠くの国からだと数か月かかって到着するものもあるので、
農産物のほとんどが、ポストハーベストといわれる、
防かび剤、防虫剤を使用している。
特に、輸入オレンジ、グレープフルーツなどの果物には
必ずといっていいほど使われている。
有名なのは、レモン。
OPP(オルトフェニルフェノール)などが使われている。
日本では、禁止されていた農薬だったが、アメリカの圧力で
1970年代になんと食品添加物として認可されたというもの。
レモンティに使われるレモンの輪切りを紅茶に入れると
約20%が紅茶に溶け込むといわれている。
外で、レモンティは飲まない方が無難だろう。
食品に虫が発見された場合は、燻蒸作業をすることになっているが、
これに臭化メチル、青酸ガスなどを使っている。
(ヨーロッパでは、臭化メチルは、現在使用されていない。)
燻蒸作業をする人は、防毒マスクを使わなくてはならないほど
毒性の強い薬品であることは言うまでもない。
兵庫県の淡路島モンキーセンターで
1977年に14匹生まれた子どものうち12匹、
1987年は30匹中7匹に奇形があったという。
新聞記事の写真を見せてもらったが、
その写真のサルは、腕が短く、手がなかったり‥‥‥
自然界だったら生きて行けるのだろうかと思うような姿である。
自然界での奇形は、1%くらいで、
奇形が70%~80%という結果は普通では考えられない。
調べた結果、さるの肝臓や腎臓から
ポストハーベストに使用されていた成分などが
検出されたそうである。
自然界にいた時と違って
人間に餌付けされたサルは、
輸入された小麦、大豆、落花生などを食べていたそうである。
その後、国内産のエサに変えることで、奇形は0になったそうである。
サルの世界だけでなく、アトピー性皮膚炎の急増、食物アレルギーなど
人間世界にも同じような危険が迫ってきていると考えられるのではないか。
添加物、化学調味料の宝庫といわれるスナック菓子やインスタント食品を
大量に食べる小学生低学年の骨折事例が増えているそうだ。
ある研究すじから、「これからの子どもの平均年齢は41歳!」
という、ショッキングなデータが出ているという。
600種類の検出不能な農薬、ポストハーベスト、検疫体制の不十分さなど
国は、輸入食品をこれからも増やして行こうとしているので
臭いものに蓋をして、改善しようとしない。
日本の食品の自給率は、平成25年度39%、173か国中125番目。
中近東の砂漠の国と同じくらいだそうである。
TPPでなんと自給率は、19%になるといわれている。
世界中で穀物危機が訪れた時、日本の運命はどうなるのだろうか。
「一億総活躍」なんていってないで、
「一億総玉砕」にならないよう輸入食品に頼らなくてもいい国を
考えられないものだろうか。
「食」とは、「人」が「良く」なること。
安くて美味しければいいというものではない。
安全で新鮮で栄養がある食品を食べたいといっているだけなのだから。