妙高高原の初夏 その1

 先週の水曜日から3泊4日で新潟と長野の県境に位置する妙高高原に行ってきました。

 上の写真は1日目に行った燕温泉の黄金の湯から見えた妙高山です。

 

 私一人ではここへ来ることはなかったと思いますが、この3年ほどずっと一緒に行っ

ている友人のお誘いです。彼女は、若い頃からスキーヤーで長野や新潟それに東北など

めぼしいスキー場はほとんど知っているという強者。ここ妙高もスキーのメッカですか

らもちろんかつての遊び場、土地勘があるところなので、今回は初めから終わりまで彼

女のお膳立てでの旅です。

 

しなの鉄道 

                     はねうまライン
                     

 東京発7時24分の「あさま号」に乗り、長野へ9時13分に着きます。そこから先

の電車には私も乗ったことがなかったのです。かつてはJR線だっただろうしなの鉄道

乗り換え、10時8分に妙高高原駅に到着ですが、今回の宿「休暇村 妙高」は次の

「関山」まで行くと送迎バスに乗れるということなので、ホームの反対側で待っている

えちごトキめき鉄道妙高はねうまラインと名前が付いた列車に乗り換えます。

 

 駅員のいない関山駅で下車、改札口の乗車券入れに切符を入れてちょっと周辺を見回

しても食堂も酒屋さんもまだ開いていません。

 10分ほど待ってお迎えのワゴン車に乗り、「休暇村妙高」へ向かいました。宿でチ

ェックインをして荷物を預かってもらい休暇村の玄関発着の市営バスに乗りました。

 

 目指す燕温泉は、バスで15分余り行ったところで妙高山登山口がある秘湯と呼ばれ

る温泉です。イワツバメがビュンビュン飛び交い旅館の屋根の下にたくさんの燕の巣が

ありました。

 バスの中にその燕温泉の宿の女将さんが乗っておられました。とは知らず、私は、

「不便なところほどいいところですよね。空気もきれいだし、自然が豊かですから

ね。」というと

 「おっしゃる通りです。」

と返事が返って来てちょっとほっとしました。

 

 燕温泉の旅館は5軒あったと思いますが、バス停から15分ほど上ると「黄金の湯」

という公共野天風呂があり、原則無料で入れます。

 左の岩の反対側は、男性、右が女性用です。乳白色の温めの湯で湯の花が浮かぶ温泉

です。手前に脱衣場もちゃんとあります。

 

 周りの林からは、小鳥の声や春ゼミらしい蝉の声が聞こえ、うっとりと癒されまし

た。後で蝉の名前を教えてもらいましたら、「エゾハルゼミ」だろうとのこと。ヒグラ

シの声を野太くしたような音色です。

 私たちが入ったときは、男性用のお風呂からも声は聞こえず、自分たち二人だけの世

界でした。吹き渡る風もさわやか、なんとも言えない気持ちよさでした。

 

 お湯に入らせてもらった気持ちを入れるように入口にお賽銭箱が置いてありました。

 なので、原則無料ですが、この気持ちよさにみな賽銭を入れて帰るだろうと思いまし

た。

 

 温泉に入る前、少し上の方にある展望台へ行ってみました。谷の向こうに見える

滝を見るための展望台です。ちょっと大きくしてますが、なかなかの迫力。「惣滝(そ

うたき)」と言います。落差80m、日本の滝100選に選ばれているのだとか。

 

 

 上から見た燕温泉街。手前右側に唯一のおみやげ物屋さんがあります。

 帰りにアイスを買って、女主人とバスの時間もあったので50分ほどおしゃべりをし

ました。

 お店を休めないので私たちのように友だちと連れ立って旅へ行くこともないし、毎日

温泉に入っているけれど、ゆっくりと浸かることがないといっておられました。

 冬は雪も深いし、なかなか厳しいこの温泉場で暮らす人たちの生活の一端を知るいい

機会でした。

 温泉街に下る手前に生えていた「オオヤマオダマキ」。背が高くとてもたくましいオ

ダマキでした。

 (続きます。)