信州への旅その1ー戸隠

 23日から長野県へ行ってきました。

 今回の旅は、3人旅です。このメンバーで出かけるのは3回目、3年前の夏、秋田の

森吉山と駒ケ岳へでかけたことに始まります。

 

 前回の旅の時に、私が次回はぜひ戸隠へ行きたいと言ったのがきっかけです。

 初夏に行った小川村も戸隠も長野駅が起点、バスで一時間ほどかかります。この日は

晴れて紅葉も始まっていたので、近郊からだけではなく関東や関西など遠方からの車

も来ていて、道が混んでいました。

 

 戸隠神社は、一番下に位置する「宝光社」から「火の御子社」「中社」「九頭龍社」

「奥社」と五つの社殿があります。本来なら下から順番にお参りするのが筋というもの

でしょうが、荷物を背負って(我々はリュク組なので)のお参りはちょっときついかな

ということで、中ほどの「中社」までバスに乗り、この日宿泊予定の宿坊に荷物を預け

て行くことにしました。

 

 バスが山を登るにつれ紅葉した木々が見え始めました。途中の池にはカモが渡ってき

ていたようで水面を泳いでいる姿も見られます。

 中社の大きな鳥居です。後でわかるのですが、中社の社殿は一番大きくて立派です。

 境内にあったこの杉は、樹齢が八百年と記されていますので、およそ13世紀ごろから

生きているのです。歴史の時間の長さは、言われただけではよくわからないことが多い

ですが、こうして木の高さ、太さを見ると、その時間の長さの一端がわかるような気が

します。

 宿に荷物を預けここから奥社まで約2キロ歩きますが、できるだけ車道は通りたくな

いので、脇道へ入ったため途中で道に迷ったので、3キロくらいは歩いたことになりま

す。

 奥に見えるのが戸隠の山々です。見ればわかるように頂上近くは、ギザギザしていて

とても大変そうだなと思います。修験者の道場となっていた山なので、北アルプスのよ

うな高さはないけれども、両側が絶壁の尾根道は50㎝と細い、鎖を使って崖をよじ登

ったり岩を潜り抜けたりとかなり体力がないと登山はできない上級者向けの山だそうで

す。

 

 私たちは、そんな怖くて高い山に登ろうなんていう野望は持ち合わせていませんが、

登山の格好をしているので、よく「どこの山へ登られるのですか。」と聞かれることが

あります。そういう時には、「百名山観る会なんです。」と答えることにしていま

す。

 戸隠山は、長野県には高い山がひしめいているので、百名山、二百名山にも入れても

らえず、信州五岳の一つに数えられているそうです。それでも私たちは、十分百名山

と思っています。

 

 「百名山を観る」という目的は一応果たしたのですが、奥社への道を辿りました。

 途中にあった石塔です。明治時代になる前は、戸隠も女人禁制の山で、女性はここ

までしか入れなかったそうです。以前は、小さなお社があったそうですが、今はそれす

らもなくなっていました。

 昼を食べていなかったので、鳥居をくぐる前におにぎりをいただこうと思って店の前

で待っていたところ、途中で、ご飯がなくなったのでご飯ものは出せないということに

なりました。それではということで、リンゴのソフトクリームをお腹に入れてちょっと

休みました。

 

 この大きな鳥居が奥社の入口です。

鳥居の下にたくさんのカメラマンたちがいました。何を写そうとしているのかお聞きし

たところ、向かって右側の木の上の方にあるツルマサキの赤い実を食べにくる

ムギマキを狙っているのだとのことでした。

 

 一日中ずっとカメラを構えているのですから、気が長くいないと務まらない趣味だと

思います。宿で一緒になった男性が教えてくれたのですが、ムギマキというのは、この

時期しか見られないので、貴重な野鳥なんだそうです。

 興味がある方は、調べてみてください。胸からお腹にかけてオレンジ色をしたジ

ョウビタキのオスにちょっと似ています。

 

 また長くなりそうなので、今日はこれにて。

 続きます。