信州の旅その2ー戸隠

 大きな鳥居をくぐって参道を約2㎞の参道を進みます。

 中ほどに茅葺の屋根の随神門があります。

 参道に沿って続く杉の並木は樹齢400年、なかなかこんな立派な杉並木は見られま

せん。この日は人波が切れることがなかったので、神様と繋がるような気がしませんで

したが、だれも人がいなかったら、何かを感じ取れるような気がします。

 

 この辺りはまだ道は平ですが、だんだん険しくなり最後は大きな石の階段を登りきる

と奥社の社殿があります。

 

 社殿の背後にある山々を見ると、山岳信仰の神社であったことがうなづけます。戸隠

の山には、神様がいらっしゃるというオーラが漂っています。

 奥社のご祭神は、天手力雄命(あまのたぢからをのみこと)。天照大神がお隠れにな

っていた岩戸を開けた方となっている。その天手力雄命を戸隠の麓に奉斎したことが奥

社の始まりだそうです。

 ここへ来て、紅葉した木々を従えた尖った岩山を見ていると、何事も成るような気が

してくるのでしょう。今でもたくさんの信仰を集めているというのがわかるような気が

しました。

 

 すぐそばに九頭龍社(くずりゅう社)の社殿がありましたので、ここにもお参りしま

した。この神さまは、虫歯のお願いも聞いてくださるというところに親近感がわきまし

た。

 

 帰りは、循環バスに乗り、途中の鏡池に寄って紅葉を楽しんでから中社に帰ろうとし

ていましたが、途中で曇ってきた空から雨が降り出してきたので、傘も持ち合わせてい

なかったので、途中下車せずにそのまま中社までバスに乗り帰りました。

 

 あんなにいい天気だったのに、宿の番頭さんが「ここは1200mの山ですから午後

になると急に寒くなってきたりしますよ。」と言っていたことが本当になってしまいま

した。

 中社のバス停から、中社を抜けて横道に入ったところに泊まる宿坊があります。

 宿坊といっても、ほぼ普通の旅館と同じですが、建物が伝統的なもので、県の指定を

受けているので、勝手に造り替えたりしてはいけないのだそうです。 

 この赤い門の屋根は茅葺なので、去年表をふき替えたので、裏側は今年茅を刈ってき

てふき替えることになっているそうです。

 その日の夕食です。私たちにはこれでも多すぎるくらいの量です。普段肉を食べてい

ない私にとって魚と野菜のメニューが私にはとてもありがたかったです。

 特に、タジン鍋の中身は、キノコの入った鍋物で、食べたことがない珍しいキノコも

入っていて嬉しかったです。

 (つづく)