外交官の家から東へ約1キロ歩くと海の見える丘公園あたりに到着しますが、
お目当ての111番館は、ほかの西洋館の通りと違う通りに面しているので
今まで行ったことがありませんでした。
ちょっとわかりにくいですが、イギリス館の並びにあります。
111番館では、珍しく南半球にある国、オーストラリアのクリスマスだというので
行くことにしたのです。
絵本のクリスマスの話だと、サンタが海水パンツをはいて
波乗り用のボードを持っている絵が描いてあったりするので
まだ行ったことがない私は、そんな感じなのかなと思っていました。
部屋へ入ると、このクリスマスツリーが飾ってありました。
白く見えるのは、羊のオーナメントです。
これは、中が木の皮でまわりを毛で縁どりした飾りです。
縁の色は、赤と白がありました。
どちらも羊毛を使っているので、
オーストラリアならさもありなんと一人納得していましたが、
ちょうど係の方がいらしたので、
「オーストラリアでは、こんなオーナメントをツリーに飾るのですか?」
と 聞いたら、
「これは、あくまでもコーディネーターのイメージです。」
と いうことでした。
ウクライナのものとは違うコンセプトの飾りだとわかりました。
ワイルドフラワーのアレンジメントがそこかしこに飾られ、
部屋には、いい香りが漂っていました。
この花は、西オーストラリアのワイルドフラワーの一つ、
バンクシアの仲間の花です。
オーストラリアからは、検疫の問題があるので、
生のまま持ちこむことができません。
そこで、あらかじめブリザーブドフラワーにして
日本へ持ってきたのだそうです。
色は、着色してあったり、香りがついているものなど
いろいろあるみたいです。
食卓のコーディネートです。
大きなプロテアを中心に据えたアレンジメント、
それに、お皿の上の黒いナプキンが目を引きます。
これがそのナプキンです。
ブラックスワンを表わしたものだそうです。
黒鳥は、オーストラリアの固有種で、西オーストラリア州の鳥だそうです。
調べてみましたら、黒鳥の幼鳥は白い毛に黒いくちばしで、
成長していくにつれ羽の色が黒に変わり、くちばしは赤くなります。
白鳥の幼鳥は、灰色で醜いアヒルの子などといわれるのですから、
幼鳥だけでは、なかなか判断ができないなと思いました。
壁飾りのアレンジメントやリースです。
たくさんの小さなかわいい花がたくさん使われていますが、
プロテアとかカンガルーポーとかピンクッションとか大きい花の名は
記憶に残りますが、小さな花々の名前は一向に覚えることができません。
オーストラリアのクリスマスでは、
庭でバーベキューパーティーをすることが多いということで、
わざわざバーベキューの道具が部屋の一角に置いてありました。
オーストラリアのクリスマスというのは、夏ということもあり、
ピーンときませんでしたが、
ワイルドフラワーや黒鳥などの西オーストラリアの自然へ
目を向けるきっかけになりました。
これが、111番館の外観です。
部屋から出ると、すっかり暮れておりました。
外人墓地のところから西の方を見たところです。
夕焼けが美しい季節になりました。