森を抜け、小網代港の方へ進みました。
港のすぐそばにある白髭神社です。
神社にはたいてい大きな木がありますが、ここも例外ではありません。
御神木という考え方ですから、
めったなことで木を切ることがないからです。
海へ出る漁師さんたちの守り神になって
何百年もここに存在しているのでしょう。
すぐ近くの道端に道祖神。
石が風化して形がはっきりしていないところに
歴史を感じます。
小網代港の突堤から
さっきまでイソギンチャクやカニを観察していた森の姿が見えました。
そのままバスの通っている県道まで登っていきました。
このまま三崎口駅へ帰るのももったいないので、
三浦半島「入り江の道」を歩いて三崎港まで歩くことにしました。
まず、油壷です。
マリーナになっています。
ここは、外洋から奥まっているので、
シケの際、漁船の避難する場所としても使われている
天然の良港のようです。
1200年代、この地域で隆盛を極めた三浦一族が北条氏との戦いに敗れ、
一族の武士がこの辺りで自害をし身投げしたので、
この湾は、血で染まり油を流したようであったということから、
油壷という地名になったと案内板に書かれていました。
諸磯湾のヨットハーバーです。
この日は、風もなく、鏡のような海で、
ヨットを見ているとうらうらとしたいい気持になってきます。
海外町(カイトチョウ)へ来ると。道の反対側に、白と黒の地層が見えました。
よく固まらないうちに海へと滑り落ちたスランプ構造の地層だそうです。、
諸磯海岸です。
前の岩の上に、何やら黒い鳥が止まっています。
おそらくウミウでしょうか。
道の反対側にイカが干してありました。
私が写真をとっていると、
赤銅色の顔をしたいかにも漁師さんというおじさんが
「イカの写真を撮っているのかい。」
というので、
この辺でイカが取れるのかと聞いてみたら、
「塩辛を作っているんだよ。」(答えになっていない)
といっていました。
おそらく、原料のイカは、よそからきたのでしょう。
このイカは、半日くらい干して使うのだとか。
おいしそうなスルメイカでした。
ゆっくり歩いて、約一時間。
三崎港に到着。
やっぱりマグロの三崎です。
大きな船も出港していく様子が見られ、
水産物卸売り市場や問屋が並び、
日曜日でなければそこここで
威勢のいい声が響いてきただろうと思いました。
食堂は、どこも観光客でいっぱいなので
並ぶのも嫌で持ってきたおにぎりで済ませました。
この日は、新しく買った
ローカットのトレッキングシューズの慣らしの意味があったのですが、
やはり豆ができました。
歩数計は、19000歩ほど。
たいして歩いてませんでしたが、
入り江の道は、次々と入り江が現れ、なかなかドラマティックでもありました。