*ご存知ない方へ
このホシハジロは、去年の暮れに北の国から仲間と一緒に渡ってきたのですが、
左の羽を故障していて仲間が北へ帰る日が来ても、帰ることができずに
それ以来ずっとこの大岡川へ残って生活している鳥なんです。
見守るしかできないけれども、この川を渡る時には必ず消息を訪ねて
時々記録しているものです。
ホシハジロのオスなので、私は勝手に「ホシくん」と名前を付けて呼んでいます。
5月2日
観音橋の川原です。
菜の花から黄菖蒲へと季節は移り変わりました。
この日は、干潮で下流へと水が流れていました。
大体干潮の時は、ホシくんはいつもの定位置の浅瀬にいるはずなので
次の弘岡橋まで行ってみました。
浅瀬にいたのですが、水に顔をつけていたかと思ったら
水の中に入って上流方向へ泳ぎ始めました。
途中で、自分よりずっと大きな真鯉と並んで泳いだり、
こんな緋鯉ともいっしょになります。
ぶつかりそうになった時、ホシくんはどうするかなと思っていると
やっぱりうまくよけて泳いでいきます。
まさか食べるとは思っていないでしょうが、体当たりされても困りますからね。
ちょいちょい顔を水につけてお食事のようです。
この浅瀬をぐるっと二周ほど泳いだ後、元の所へ戻りました。
本当は、羽を広げてバタバタさせたいところでしょうが、
ホシくんは、毛づくろいを始めました。
左の羽は気になるのか、やけに念入りでした。
5月5日
夕方でした。
この日は、満ち潮で浅瀬はすべて沈没していました。
何にも写っていないように見えますが、ようく見るといますね。
もうすでにクラゲが海からやってきていました。
去年も早いと思いましたが、海の世界も温暖化?
この日は、弘岡橋の先の大井橋まで行きましたが、この先は浅瀬もないので
引き上げました。
ホシくんの姿は、見つけられませんでした。
満ち潮の時は、流れに身を任せて下流へと流れて行くのを以前見ていたので
今回もおそらくホシくんは、流れて行ったのでしょう。
5月7日
干潮の午後。
いました、いました、帰ってきていました。
ほぼ定位置の浅瀬にゆっくりと座っていました。
冬には、ざっと20羽くらいいたカルガモが、近頃どこかへ行ってしまって
この番のみになりました。
長い間見ていても、同じようにしか見えなかった
カルガモのオスとメス。
その違いがだいぶ分かるようになってきました。
右がオス、左がメス。
1羽だけだとまだ自信がありません。
大きさと羽の色の濃さが違うのです。
ほかのカモ類は、オスは色鮮やかでその違いがはっきりとしているのに
カルガモだけは特別です。
カメもたくさん泳いでいました。
大きなカメが、小さなカメに口移ししているような動作なので、
親が餌をやっているのかなと思いました。
子ガメは短い手足を懸命に動かして、親亀にくっついて離れようとしません。
カメは獰猛だと聞きますが、やっぱり小さい子ガメはかわいいです。
5月10日
今日も干潮。
昼前に通りました。
護岸に白いウツギの花が咲いていました。
初夏を想わせますね。
ホシくんは、いつもの浅瀬にじっとしていました。
カメがそばでひなたぼっこ。
いつも独りぼっちの姿をみているので
カメでもそばにいると何だか和みます。
浅瀬の5mくらい左には、川のギャング、カワウ 参上。
時々やってくるのですが、いつ見てもギャング風の姿です。
魚をたくさん食べるので、魚たちからは嫌われているのでしょうが、
鳥に対しては、何をするわけでもありません。
今日は、潜って魚取りをしたのかな。
翼を広げて乾かしているもようです。
川の反対側に回ってみました。
後姿がいつもと違います。
具合の悪い左じゃない右側の翼が膨らんでいて
また何かあったのかとちょっと心配です。
カワウはいいですよね。
羽をいっぱいに広げて乾かすことができるのに、
ホシくんは、ずっと閉じっぱなしですから心配です。
また来週。