4月8日、さくらの花がほぼ咲きそろったころでしたが、
雨が朝から降り続いていました。
大きな音をたてて降るわけでなく、ひそやかに天から落ちてくる雨です。
木の枝に到着した雨は、くるんと丸まって水玉のネックレスを作ります。
こちらは、山吹色のネックレス。
今年は山吹がとっても早く咲いていました。
もちろんさくら色のネックレスもありました。
春の雨は、作物にとって恵みの雨です。
それだけにいろんな雨の名前で呼ばれます。
穀物を育む雨を「瑞雨」、草木を潤す雨を「甘雨」と呼ぶそうです。
(「日本の七十二候を楽しむ」 より)
そろそろ農家では、コメのモミを蒔く時期になるのだと思います。
その種子に関して一言。
この国会で、「種子法廃止法案」が上程され、通過したことを
ご存知でしょうか。
「種子法」というのは、米、大麦、小麦、はだか麦、大豆の主要作物を
公的な機関で管理、開発などを行ってきた歴史があるのですが、
これをもっと民間が参入しやすい環境を作るために廃止するというものなのです。
いわゆる規制緩和です。
海外のグローバル企業が日本への参入を簡単にできる条件を
手に入れたということに他なりません。
地域の特徴や気候に適したものを作りたいという農民の意思や
食べたいものを食べるという消費者の意思、いわゆる「食料自主権」が守られるのか、
たいへん心配な状態です。
生きる糧である食料までグローバル企業に抑えられてしまって
本当にいいのでしょうか。