中華街春節

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2月1日から春節が始まりました。

いつもの年なら初日から獅子が何頭も街に出て爆竹を鳴らしながら各店をまわり

獅子舞を見せ、ご祝儀の紅包(ホンパオ)をもらうイベントでにぎわいます。

しかし、またもやコロナ禍が治まりをみせないので

人が集まるイベントはすべて中止です。

唯一ランタン飾りだけが春節を彩っています。

これは、先週の木曜日に撮ったものです。

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この日は、悟空茶荘で木曜日だけ行われる人形劇を観に行ったのです。

一昨年の春だったか、名画座で「台湾 街かどの人形劇」という

ドキュメンタリー映画を観ました。

その時出てきた伝統的な人形劇布袋戯(ホテイヒ)を定期的にやっているのが

日本ではここだけなのです。

 

去年は、コロナ禍がなかなか治まらず、

長くここでのイベントも中止が続いていました。

10月からまた始まっていたのですが、

何となく来る機会を見失っていました。

ぐずぐずしていると、また緊急事態宣言などが出て中止になってしまうのではないかと

急に心配になってやってきました。

 

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その時も書いたような気がしますが、人形を制作するのも操作をするのも一人です。

 

悟空茶荘では、お茶を飲みながら20分だけの観劇なので

三国志など長い物語を演じることはしません。

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お正月なので、獅子舞や皿回しの曲芸などが演じられました。

あっという間の演技ですが、細かい所作がほとんど片手で操作されるのは

すごいことだと思います。

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頼んだメニューは、「ホット桂花茶湯湯圓」(金木犀茶にあん入り白玉)と

プーアール茶。

人形劇を見るためには何かお茶を注文することがお約束です。

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帰りに、演じている著微(チョビ)布袋戯人形劇団のチャンチンホイさんに、

「この状況じゃ師匠のいる台湾にも行けなくて残念だね。」

と言いますと、

「台湾に帰っても、演じるところがねえ・・・」

と、返事が返ってきました。

日本でも、インスタ映えなど見栄えのいい派手なものが好まれるけれども、

台湾でも伝統のある人形劇がなかなか正当な評価をもらえないんだと

なんだか悲しくなりました。

「あんな大きな人形の派手な動きよりもずっと布袋戯の方がいいんだから。

そのうちわかってもらえる日が来るから頑張ってください。」

と言うしかなくて、カンパを置いてきました。

コロナ禍で困っている人にも春が来ますように!