ちょっぴり涼しい御岳山

 先週八王子の友だちと御岳山ハイキングに行ってきました。

 午前中から曇りがちの日でしたが、その日も朝から30度近くありましたから

高いところへ登ればいくらかでも涼にありつけるかなと期待していました。

 

 東京では高尾山に次いでケーブルカーで登れる山なので、もっといい季節なら人がた

くさん訪れるところなのに、さすがにこの暑さなのでひと気がありませんでした。

 

 横浜から川崎を経由して南武線で立川へ、立川から青梅線で青梅、そこから奥多摩

に乗り換えて御嶽駅まで行きます。駅前からケーブル下滝本までバスで10分、ケーブ

ルに乗ったのは9時40分、うちを出てから3時間半かかりました。

 東北新幹線なら青森に行けるくらいの時間がかかります。

 

 御岳ケーブルは、最大斜度25度、約6分で山上駅に到着。準備を整え出発。

 案内してくれた友だちは、もう20年以上前に来たことがあるのだとか、私はと言え

ばもう10年以上前に1泊したことがあるのみで、二人の記憶を合わせながら歩いて行

ったのですが、「こんなに急な坂道だったっけ?」などという言葉が口を点きます。

 本来ならば、御岳山神社にお参りをしてからハイキングをするところですが、昼頃か

ら雨が降るかもしれないという予報だったので、門を入って左に曲がり今日の目的地

「ロックガーデン」へ行くことにしました。

「レンゲショウマ」が咲いていました。御岳山は、このレンゲショウマが群生している

ので今レンゲショウマまつりが始まったところです。帰りにその群生地へ寄ることにし

ていたのですが、帰りは雨が降り始めていたので、結局この境内のものしか見られませ

んでした。

 帰りにビジターセンターへ寄った時に、境内のレンゲショウマもシカの食害にあっ

て、現在とても減ってしまったのだと聞きました。どこでもシカが増えすぎて困ってい

るとか、どうすればいいのか悩みは深いです。

 

 アップダウンを繰り返しながら「ロックガーデン」へたどり着きました。

 沢の流れ沿いにコースが出来ていて、苔むした岩と水の流れの音と、緑深い木々が織

りなすまさしく涼を感じるハイキングコースです。汗をかくものの、幾分気温が低いせ

いかじっとしているとずいぶんと涼しく夏向きのコースだと実感しました。

 途中、カツラの巨木に会いました。「お浜の桂」と名がついていましたが、江戸の元

禄時代のものだということですので、約350年ここで生きてきたということでしょ

う。

 先日見てきた妙高高原の滝からすると赤ちゃんのような滝ですが、「綾広の滝」と言

います。御岳山へ来て「水垢離」をするときには、ここへ来るそうですから、神聖な滝

なんです。

 水があるところが好きな「イワタバコ」の花がちょうど盛りで、たくさん岩に張り付

いて咲いていました。色のついた花がない時期なので、貴重です。

 白くて小さくて目立たない花なので知りませんでしたが、「モミジガサ」も咲いてい

ました。たぶん、名前は葉っぱがモミジのようだからついたのではないかと思われま

す。

 ここからしばらく歩くと四阿があって私たちより先に到着していた人がお昼を食べて

いました。横須賀から来た女性二人組でした。横須賀は、横浜よりもなお遠く、大変だ

ったのではと思いましたが、まだ若くて元気そうでした。川崎の有名な海苔巻き煎餅ま

で分けてくれました。

 さあ、もう一息というところで出会ったのが、「天狗の腰掛け杉」。まるで演劇の舞

台の大道具のような枝っぷりです。この枝に座って下を通る人に話しかけるにはちょう

どいいと思います。

 この辺りからぽつぽつと雨粒が落ち始めました。

 急いで御岳神社の境内を抜け、ビジターセンターでトイレをお借りして、雨の様子を

見ていましたが、まだ傘無しでも歩けそうなので、ケーブルカーの駅まで急ぎました。

 遠くで雷が鳴っていましたが、何とか本降りになる前にケーブルに乗ることができて

下山できましたが、下に下りたら本降りで私以外は傘がなかったので、バス停まで走り

ましたが、本格的に濡れてしまいました。

 ケーブルは、雷が近いと運転を中止するということで、よかったです。

 ちなみに今回は神社の頂上まで行きませんでしたが、御岳山は、標高929mです。

 高尾山は、599㎡ですので、どちらも信仰の山です。