奥多摩へ行ってきました。
山の斜面にたくさんの花をつけたヤマユリをあちこちで見つけました。
あたりがヤマユリの香りで染められているというくらい
強い香りを放っています。
この香りは、あまりに強烈なので、好き嫌いが分かれるところです。
このヤマユリには、10個の花がついています。
聞くところによると、花の数は、一年に一つの割合で増えていくとのこと。
このヤマユリは、さしずめ10年物。
ひところ、イノシシに球根を食べられ、ずいぶん花株が減ったのだそうですが、
だいぶイノシシも駆除されてしまったのか、全滅は免れたようです。
ヤマユリは、切り花として都会の花屋さんでも見かけますが、
雄しべの赤茶色の花粉を花が開いた途端、はさみで切り落として売ります。
花粉の赤茶色がアクセントになっているのに、
ちょっと間抜けな顔になってしまいます。
花粉が落ちると、あちこちを汚してしまうので、厄介なのでしょうが、
なんだかかわいそうな気もします。
このヤマユリは、日本自生のユリです。
因みに、ヤマユリは、私の住んでいる神奈川県の花でもあります。
半夏の時には、写真が取れなかったのですが、
ちょうど見つけることができました。
緑の苞から黒い細長い花が飛び出ているのが、
半夏こと、”カラスビシャク” です。
半夏の頃(7月一週目)生えはじめるので、そう呼ばれるようになったようです。
ここは、標高が高いので、半夏も一月近く遅いのでしょう。
これは、ショウマの姿形をしているのですが、
どうも、花がピンク色なので、”チダケサシ” だろうと思います。
チダケサシという名は、食用のキノコ ”乳ダケ” を このチダケサシに刺して持ち帰ったところからという通説があります。
まじかで見ると、花弁が細くたくさんに分かれていて、美しい花です。
次は、同じところに生えていた紫色の花がついている植物です。
散々調べましたが、秋でもないのに、”アキノタムラソウ” だと思います。
ナツノタムラソウというのもあるのですが、調べてみると
雄しべとめしべが花弁よりもかなり長く飛び出ているのが特徴らしいので、
これは、やはり”アキノタムラソウ”でしょう。
花を大きくすると、これも薄紫で華麗な花弁ですが、端に毛が生えているところが
ボンボンを付けているようでかわいらしい感じもします。
名前通り、早く秋を呼んできてほしいところです。
最後は、”マムシグサ” の実です。
春の頃の茎の模様が、マムシの肌をイメージするから付いた名前のようですが、
この実の朱色も名前に負けないくらい強烈です。
奥多摩も夕方になると多少気温は下がりますが、やはり下界と同じように気温が高めで、しかも湿度が高くて避暑にはほど遠いです。