開港資料館から出ると午後5時。
すっかり暗くなっていましたが、雨は上がっていました。
日本大通りは、イチョウの葉の絨毯が彩りを添え、
毎年お馴染みのクリスマスイルミネーションが輝きはじめました。
午後5時は、出港の時間帯です。
この日も大桟橋を出る船の汽笛が3回聞こえました。
横浜は港町なんだなと感じられる大好きな時間帯です。
次に行ったのは、関内駅前にあるセルモ4階の画廊です。
今、この画廊で柳原さんの作品展をやっています。
先日ラジオで、柳原良平さんが今年の夏お亡くなりになったという
ニュースと この作品展のことを聞きました。、
柳原さんという名前と作品が私の中でようやく結びつき
ぜひ生で見てみたいと思っていました。
ご案内の絵でお分かりの方も多いと思いますが、
寿屋(今のサントリー)のトリスウイスキーのキャラクター、
大きなお顔のアンクルおじさんをデザインされた方です。
その当時の寿屋の宣伝部には、開高 健、山口 瞳もいて
机を並べて宣伝の作業をしていたそうですから、
すごい才能のあつまりだったのだなと改めて驚きました。
柳原さんは、船がとっても好きな方だと聞いていた通り
作品の題材のほとんどが船でした。
切り絵、版画、水彩画、油彩といろいろな手法がありますが、
切り絵や版画が多いせいか、画廊全体がパッと明るくなるほど
鮮やかな色彩のものが多く、楽しく見ることができました。
横浜を、そして船をこよなく愛した方ですから、
横浜の西洋館や港の風景などの水彩画もあり、その優しい色づかいを見ていると
柳原さんのお人柄がうかがえるような気がしました。
寿屋の広告デザインの仕事をやめてからは、
船に乗って海外にも出かけて作品を作られたようで、
外国の港を描いた作品がたくさんありました。
また、幼児の絵本のデザインもやっていらしたので
幼稚園の子どもたちからのメッセージも展示されてました。
横浜土産で有名な「ありあけのハーバー」という名のお菓子があるのですが、
そのお菓子のパッケージのデザインも柳原さんのものです。
大写しにすると、ここにもアンクルおじさんがいるのが分かりますね。
柳原さんのアンクルは、本当にすごいキャラクターだと思います。
この後、スポーツセンターに寄って、ヨガをやって帰ったのですが、
大岡川の橋を渡る時、ここにもイルミネーションがあるのを見つけました。
ここは、春になると花見の名所です。
すっかり葉が散った桜の木が、ピンクの電飾をまとっています。
冬の桜というわけなのでしょう。
夜になり風が一層冷たくなりました。