バーベキューの帰り、愛川町の「八菅山神社」(はすげさん)へ寄ってみました。
ここを含め丹沢の山々は、かつてより
修験者(山伏)たちの修行の場所となっているのだそうです。
3月の例大祭の時は、境内で火渡りをするのだと聞いて
そんなところがこの近くにあるのかと、
一度行ってみたいと思っていたところだったのです。
登り口に神社の謂れが書いてありました。
日本武尊や、7つの神様の名前がでてくるので、
この神社の歴史はかなり古いのでしょうが、
一度説明を読んでもなかなか覚えられません。
だれもいないし、うっそうとした木々に包まれている階段を
上るのは、ちょっと心細いですが
勇気を出して上ることにしましょう。
下から見上げても階段の連なりが見えるだけで上の方は、
暗くてようすがわかりません。
この階段は、300段といわれています。
この木は、深いしわを刻んでいていろんな植物が寄生しています。
階段の両脇の木々は樹齢200年~300年のものが多く、
1人で登るのは怖いようでした。
途中で下をふりかえってみましたが、真っ逆さまに落ちそうです。
これは、クロガネモチの木です。
こんな大きくて背の高いクロガネモチは初めて見ました。
そこだけがもう夕焼け色をまとった木漏れ日に染まっていました。
こちらは、スダジイの木です。
この山にはいろいろな木が生えていますが、
スダジイが優占の森となっているのだそうです。
うちの近くにも結構スタジイの木がありますが、
これほどりっぱに成長したのは見たことがありません。
あと20段くらいでお社へ到着のようです。
上に着きましたが、やはりどなたもいらっしゃいません。
お社の屋根の上の瓦のすきまから、木の苗が生えていました。
お正月や大祓いの時などには参拝の方がたくさん見えるようですが、
ふだんは、管理している方もいなくて手入れができないと思われました。
修験者は今もあちこちに散らばっていて、
3月の例大祭の火渡り神事など特別なときだけ各地から集合して
神事を行うのだと資料館の係の方に聞きました。
瓦の木の苗の先を見ながら、
修験者と呼ばれる人は、現在何人くらいいるのだろうか
これからもずっと続けていけるのだろうか
そんなことを考えてしまいました。
幅の狭い急な階段は、下りが大変でした。
一つの階段の幅に靴がのらないので、足の向きを斜めにしないと
ならないからです。
やっと下りて駐車場にくると白い大きな花の房を重そうに垂らしている百日紅の花を見ました。
薄暗い世界から下界の鮮やかな色の世界へ帰ってきた感じがして、なんだかほっとしました。
この八菅山神社の裏の方へ回ると、
アスレチックコースが整備され
家族連れも楽しめる山になっているそうです。
因みに八菅山の山頂は標高225ⅿで、
展望台からは相模平野が一望できるそうです。