12月14日
12月に入っても気温が高めで、まだイチョウの黄色い葉もきれいでした。
イチョウの木に来ていたのは、ムクドリです。
いつものカワセミもすっかり縄張りを確保したみたいで、昨年はメスと変わり
今年は、子どもだと思っていたオスが確保したようです。
ホシくんを探し回っていつもと反対の西の方向へ行くと、観音橋のすぐそばに
黒いオオバンがやってきていました。
その向こうには、気持ちよさそうにカラスが激しく水しぶきを上げていました。
お風呂に入る時間が短いと、「烏の行水」といわれていましたが、
カラスは、やっぱり水浴びをするんだなと感心しながらみていました。
去年もオオバンはホシくんたちと一緒でしたので、上流部を探してみましたが、
ホシくんは・・・・
12月13日
少し寒くなってので、そろそろまた渡り鳥が集まってきているだろうと思いながら
大岡川へやってきました。
予想通り白いユリカモメが浅瀬に集まってきています。
4日の日のカラスの行水に続き、
この日は、カルガモが次から次へと水浴びに興じていました。
行くたびに現れるカワセミ。
オスは、メスに比べると、後ろ羽のエメラルドグリーンも
胸のオレンジ色もかなり鮮やかです。
ギャラリーのおじ様たちを意識してか、桜の木に止まったかと思うと
次は、対岸の杭の上。
ギャラリーをぞろぞろと移動させては、喜んでいるのかと思ってしまいます。
この日もホシくんは・・・・
12月29日
ホシくんが、よくいた浅瀬。
引き潮の時は、ここでじっと座って寝ていたところです。
時には、アオサギさんと微妙な距離を隔てて、一緒に毛づくろいしていたことも
思い出されます。
もうその姿は、見られません。
いるのは、数羽のスズメたちばかりです。
その手前にある浅瀬。
ホシくんは、カワウやカルガモや 時にはドバトやカメさんとも
泳いではこのゴロゴロした石の上で休んでいました。
この日いたのは、ユリカモメだけ。
護岸のところに飛び出た土管の写真です。
満ち潮になって、上流の浅瀬に水が浸かってしまった時に
避難先として利用していた場所です。
浅瀬に水が浸かり出すと、ホシくんは慌てて流れに逆らってすごいスピードで
下流のこの土管に到着したものです。
土管は、カメさんもよく利用していたので、時にはカメとの争奪戦もありました。
排泄物の白い色も薄れて跡が見られなくなりました。
過去の写真から
この写真の姿を見ると、「あっ、ホシくん!」と声をかけそうになりますが、
去年の3月13日のホシくんです。
4羽くらいいたホシハジロもほかの冬鳥も帰ってしまったのに
いつまでも残っているので、おかしいなと思って翼をよく見たら
左の翼に異変があることに気がついた最初の日です。
ほかの鳥たちに比べて遅くまでいたホシハジロたちは、
この飛べないホシくんを気遣っていたのかもしれません。
「ぼくは左の羽が折れていて一緒に飛んで帰れないから、ぼくに構わずもう帰って!」
そんな言葉が川の水深くに沈み込んでいるに違いありません。
今でも、川の水を掬い取ると、小さな泡になったその言葉が
プツプツと聞こえそうな気がします。
3月のホシくんの体は、黒いところは黒く、白いところは白くきれいだったのです。
8月19日のホシくんの姿です。
夏場は、ホシくんも暑くて大変だったのでしょう。
黒い胸も、茶色の首も、白い脇も何となく薄汚れた感じだがしました。
羽が生え変わるのかと期待していたのですが、このまま時間は過ぎていきました。
10月25日
私がホシくんの姿を見ることができた最後の日です。
このあとずっと通いました。
上流の観音橋の次の花見橋の方にも、よくいた弘岡橋、大井橋から下流の
鶴巻橋、井土ヶ谷橋まで探しましたが、見つけることはできませんでした。
2か月たっても姿を見つけられないということは、
もう、この川にはいないのだろうと判断するに至りました。
3年も住み続けていたと聞いたので、
たぶん寿命を全うして天に召されたのだろうと考えたいです。
ホシくんのお蔭で、私は、渡り鳥の営みについて知ることができましたし、
何より自然界の生き物の命というものを今まで以上に深く考えるようになりました。
ホシくんに関心を寄せてくれた読者の方にまだまだ元気なところを
お知らせしたいと思っていましたが、もうそれも叶わないと覚悟を決め、
今回で、ホシハジロ日記は終了にしたいと思います。
これまで愛情こもったコメントをたくさんちょうだいしたみなさんに
ホシくんに変わって心よりお礼申し上げます。