まだまだ繁殖期には間がありますが、
彼らも人と同じように誰かと仲良くなるチャンスをうかがっています。
2月のある日
キンクロ・オス「ねえねえ、ぼくといっしょに遊ばない?」
キンクロ・メス「ああ、あなたかあ・・うーん、どうしようかな。」
ちょっと、顔をそむけて
メスは向きを変える。
オスも、あわてて追いかける。
キンクロ・オス「どうしたんだよ、あわててさあ。」
キンクロ・メス「あっちの子の方がいいかなと思って。何か?」
ちょっと、相性が悪かったみたいですね。
それでもあきらめず、オスはついて行きます。
次は、カルガモ
カルガモの雌雄はまだよくわかりません。
でも、左がメスで、右がオスのような気がします。
いつでも、恋をしたオスはメスの後を追いかける運命。
カルガモ・オス「お腹空いてない?いっしょにご飯食べようよ。」
カルガモ・メス「そうねえ、いいわねえ。」
陽が長くなったとはいえ、もう夕方。
夕日に照らされ、ここだけはやわらかい空気に包まれているようでした。
つぎは、ホシハジロ
ホシハジロオスの目は、確かにメスを見て、近づいてきます。
ホシハジロ・オス「君って泳ぐの速いねえ、なかなか追いつけないよ。」
ホシハジロ・メス「あなたが遅いだけじゃない。さっきから追いかけてくるみたいだけど、なにか用があるのかしら。」
ホシハジロ・オス「君にダンスを見てもらいたいんだけど・・・」
ホシハジロ・メス「私は、別に見たくないし・・・じゃーね。」
メスは、スピードを上げて泳ぎ去る。
ホシハジロ・オス「キンちゃん、ぼくって、そんなに魅力がないのかなあ・・・」
キンクロハジロ・オス「長い冠羽はやすといいかもしれないよ。」
ホシハジロ・オス「うーん、冠羽かあ。」
ホシハジロ・オスは、水に映るわが姿を見る。
どこの世界もペアーになるのは難しい。
カルガモは、この川でペアリングというケースもありだが、
ハジロたちは、北へ帰ってから繁殖行動に入るので、
今は、真剣みがないのかもしれませんね。
(続く)