村は、背後にそびえる高い山の氷河を水源としてしている。
高いところから水を水路に引いてくる工事は大変な仕事だ。流れてくる緑にくぐもった水は、飲み水、畑の潅がい用水、その他生活全般に使われている。
水路に沿って歩くと桃や杏やさくらんぼの桜が桃色や白の花を咲かせ、畑の麦、芽を出したばかりの柳やポプラの淡い緑色と相まって、フンザの春の色をかもし出している。
アーモンドの花
さくらんぼの桜
桃
りんご
(花が似通っていて分かりにくいので、もしかして違っていたらごめんなさい。)
一番最初に咲くのがこの辺りでは、杏とアーモンド、次に咲くのが桃、さくらんぼの桜、そして最後を飾るのがりんご。
どれもバラ科の花、しかも色がピンクか白、おしべの色や長さ、葉の形など見極めないと正しい名前はわからない。
どうも、このカリマバード辺りでは、杏とアーモンドの花が散り、桃と桜が満開、りんごの花が咲き始めたといったところである。
水が貴重なこの辺りでは、花は、目で愛でるためではなく、すべてが生きていくための糧、実を取るためのものであるということが日本との大きな違いだ。
急な石畳の坂に沿って歩いて行くと、いろんな人と出会う。
写真を撮ってもいいかと、声をかけると大体の人は応じてくれる。
おじいさん
カミーズという服を着て、フンザ独特のウールの帽子をかぶっている。
若い女性たち
イスラムの国では、女性の写真を撮ることは難しいといわれているが、このフンザのイスラムは、シーア派でもなく、スンニ派でもなく、イスマイル派という宗派で、ほかの宗派に比べ戒律がゆるく、女性に対してもうちにいることを強制しないので男性と同じように村の中を歩き、写真にも応じてくれる。服装も色が華やかですてきだ。
子どもたち
子どもたちは、学校で英語を教えられているようで話しかけると英語で返事が返ってくる。
パキスタン全土の識字率は、37パーセントだが、フンザは80パーセントだというから教育に力を入れていることが分かる。
最後は、ねこ
みやげ物屋さんのはちみつがおいてある棚に悠然とねそべっていた。
次に続く