サクラに寄せて

  横浜は19日に桜が開花。

 観音橋から見たソメイヨシノ

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 今年は、3月に入ってもだらだらと寒い日が続きいつも年のように桜が咲くのか心配していましたが、咲き始めたと思ったら一気に花が開き、咲きそろっている分、なんだかとてもきれいに見えます。

 21日のみぞれ混じりの雪とサクラ

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 しかし、21日の季節外れの雪には驚きました。午前中3時間ほどで地面も真っ白になるほどみぞれ交じりの雪が降り、ベランダの前の咲き始めた花も雪をかぶりとても冷たそうに見えました。桜の花が雪の向こうに見えるなどという珍しい光景は印象的でした。

 ソメイヨシノの切り株とひこばえ。

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 大岡川を歩いていると、まだ何とかソメイヨシノは頑張ってくれているようですが、歩いていると、ところどころに切り株となった桜の木があります。寿命が5,60年と言われているソメイヨシノも世代交代の時期が迫ってきているようです。戦後植えられたソメイヨシノなので、樹勢は低下していて、てんぐ巣病に弱い品種のため桜並木になっている桜には、この病が移っていくのだそうです。

 「ジンダイアケボノ」

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 今準備されている品種は、「ジンダイアケボノ」という品種。

 1912年にアメリカのワシントンDCに贈られたソメイヨシノと別種のサクラが交雑してできたソメイヨシノの実生から「Akebono」という品種が誕生。この「Akebono」を逆輸入し東京の深大寺植物園に植えたものからさらに交配種が生まれ、その交配種を「ジンダイアケボノ」と名付けたそうです。

 この「ジンダイアケボノ」、花の開花がソメイヨシノと同じくらいで色は、ソメイヨシノよりピンクの色が多少濃いような気がします。

 「ジンダイアケボノ」は、まだ細い木ですが大岡川には少しずつ次世代のホープとして植えられています。

 日本の山に自然に育ったヤマザクラは樹齢が300年くらい。実生から育ったものなので丈夫そうですが、ソメイヨシノは接ぎ木で増やしてきたクローンなのでどうしても弱いとか。

 数年前から「ジンダイアケボノ」の名札を見ていたのに、新しい品種の一つかなくらいにしか思っていなかったのに、今年初めて気になったのにはわけがあります。

 うちの前のソメイヨシノ

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 だいぶ前から幹も細いし、花数が少ないなと思ってはいましたが、とうとう一番近いところにあるソメイヨシノの枝に花が付かなくなってしまったのです。幹も虫が付き、枝も簡単に折れるので、カラスが巣作りに使う材料として嘴を使って折り、くわえて飛び立つところを今日も目にしました。

 パッと咲いて、パッと散る桜。潔さを好む日本の文化かと思いきや、奢れる内閣はいつまでも居直ってちっとも辞めようとはしません。花を愛でつつも、心の霞がとれません。早くも散り始めた桜を見ながら、早くすっきりとしたいものだと思っています。