翌日は、快晴。
レンタカーを使って、常滑へ移動。
名古屋は、裏通りにはまだ雪が端に残っているものの、表通りは、車の通行に支障はなし。
一時間あまりで常滑へ到着。
常滑の町を歩くと こんなレンガ造りの煙突がまだたくさん残っている。
といっても、今はこの煙突が使われているわけではなく、町の景観を残すためにそのまま補強して残されている。
両面焚倒炎式角窯は、1901年に日本で最初に築造されたそうだ。
登り窯も残されている。
これももう使われてはいない。
常滑の焼き物といって、私が知っていたのは、万古焼きという朱泥の急須の産地だということぐらいだった。
「土管坂」と名のついた道の左側には、土管、右側には、焼酎瓶。
そして路面には、土管を焼くときに使われた焼き台が埋め込んである。
常滑をよく表わした素敵な道となっている。
このように 昔は、土管、焼酎瓶を生産していた焼き物の町だったのであるが、
今は、その役割はほかのものに取って代わられ、
家庭で使われる食器や人形などのオブジェやタイルなど様々なものが作られている。
さて、この日のお昼は、「常滑屋」のちらし寿司。
この「常滑屋」は、黒い塀の伝統的な家屋で、地元の焼き物の器を使ってもてなす。
前菜。
食べ物より、食器に目が行ってしまう。
一人一人みんな違うので、器によって食べ物の表情が変わって見えるのが楽しい。
手前にある食前酒は、梅酒。
みりん、しょうゆ、とくれば後は、お酒だが日本酒の酒蔵もこの地域にはたくさんある。
この梅酒は、「白老梅」 といって、地元の澤田酒造さんが作っている日本酒をベースにした梅酒だそうで、焼酎でつけた梅酒とは趣が異なる。
たいへんまろやかで美味しい。
メインの煮穴子がのったちらし寿司と海苔のお吸い物だ。
因みに、伊勢湾では、海苔の養殖も行われ、海の幸は豊富。
特に、冬のふぐ。
下関ブランドで売っているが、実はそのほとんどはこのあたりで取り、
船は下関へ周り水揚げされるという話。
目からうろこである。
デザートは、和菓子か洋菓子か、抹茶かコーヒーかを選べる。
私は、和菓子とコーヒーにしてもらった。
小豆と芋きんとんと栗と三層になって見た目も美しい。
常滑は、なぜか抹茶文化が一般の家庭にも定着しているということを聞いた。
前日に行った碧南の周辺に西尾というところがあるのだが、お茶、特に抹茶の生産が盛んなのだそうだ。
みりんやさんでいただいたお茶が美味しくて、
「お茶が美味しいですね。」
といったら、そういう説明をしてくださった。
つづく。