昨日のお昼

 昨日は、なんだか久しぶりにゆっくりとお昼を作った。

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 別にブログにするほど特別な献立でもないが、

今日の献立は何にしようかなと思った時に

ちょっとしたヒントになればいいなくらいのことだ。

 *きんぴらごぼう

 *塩鮭の焼き物

 *分葱とヤリイカの酢味噌和え

 *玄米ごはん

 *ダイコンとワカメの味噌汁

 しいていえば、一汁三菜に玄米のオーソドックスな和食。

 たぶん、毎日食べても飽きない食事の献立だと思う。

 

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 お勧めは、このヌタ。

 畑につんつんと天をついていた緑色の分葱を

引っこ抜いてきたものだ。

 熱湯でゆでた分葱とヤリイカ

和辛子、味噌、酢、みりん、キビ糖少し、醤油少し、出汁少しを混ぜたたれで和えた。

 春の命そのものをいただく感じがして とっても嬉しい。

 

 玄米を美味しく食べる方法を友人に教えてもらった。

 私は、玄米を普通に炊いて食べるだけだったが、

炊けた後、二日間ほど保温にしておくとかなり美味しくなるというのでやってみた。

 味がしっかりとして歯ごたえもよく、確かに美味しく食べられる。

 電気釜を使っておられる方は、一度お試しあれ!

 

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 これは、今日のお弁当に入れた「がんもどきの煮物」。

 近頃、渡り鳥の本を読んだりインターネットで調べたりしているうちに

日本に渡ってくるヒシクイ宮城県の伊豆沼で越冬するらしいことを知った。

 ここへは、ヒシクイよりもたくさんやってくるのがマガンだという。

 

 昔の日本では、鍵になり、竿になりと、唱歌にも出てくるように、

ガンが飛ぶところを普通に見ることができたそうだが、

今は、限られた地域でしか見られなくなった。

 

 江戸時代までは、一般人がガンを捕まえることは禁じられていたが、

明治に入って狩猟が解禁されてからは

渡ってきていたシジュウカラガン、ハクガン、サカツラガンは、

乱獲でほぼ絶滅したそうだ。

 

 昭和46年にマガンとヒシクイが天然記念物になってから、

わずかに宮城県に残っていたマガンが核になって

渡りが戻ってくるようになったという。

 

 日本でガンの渡りがみられるのが一般的だった証拠に

ガンがもとになった言葉がいくつか残っている。

 

 食べ物でいうと、この「がんもどき」と「がんづき」。

 

 「がんづき」は、東北地方では各地で作られる蒸しパンのような甘いお菓子。 

 私は、震災で被災された石巻のお母さん方に教わって作って食べたことがある。

 その時は、語源に気づかす、ただ美味しい美味しいと食べていた。

 

 語源との関連でいうと、丸い形は、お月様を表わし、表面に散らした黒胡麻が

月の前を数多くのガンが飛ぶ様子を表わしたのではないかと言われている。

 (私の2012年のブログ「がんづき」参照)

 

 では、「がんもどき」の方は、

 ガンが保護されるようになってからは、ガンを食べることができなくなり

ガンのような味を再現しようとしたのが、そのルーツだという。

 

 食べたことは、もちろんあるが、改めて味をかみしめたくて煮たものだ。

 大豆でできた豆腐に野菜やキノコを入れ、油であげたのががんもどき。

 ガンは、貴重な野生動物。

 もう食べることはできないので、想像するのみだが、

みなさんも改めて食べてみられては‥‥‥。