あれから

 病室から見えた夕焼けの富士山

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 12月の末からおよそ2か月が経ってしまいました。インターネットの接続業者を変えようとしたのが、12月の中旬。年末年始にかかってしまったために結局年明けの工事となったのに、団地の管理組合がシャフトの鍵が古くて開かないというトラブルが重なり、結局電話が開通したのが先週の木曜日。

 この間、それに加えて入院がありました。夏ごろからできていた脚の大腿部にできていた3cmほどのしこりが一向に消えていかないので、近所のかかりつけの皮膚科の医者に紹介状を書いてもらって病院を訪ねたのも12月。中を切り取ってみないと何ともいえないということで、年が明けてから手術をすることになりました。

 手術前の検査とカンファレンスが終わり、1月25日に入院、26日に手術でした。きれいに傷を治すには皮膚の移植といわれていましたが、今さらミニスカートをはくこともないだろうし、なるべく閉じただけにしてほしいとお願いし、その方向で手術をしてもらいました。土、日がかかっていたのもあり、退院は30日になりました。

 40代の頃、乳癌モドキで手術体制で切り取った生検手術以来の入院で非日常のワクワク感があったのが自分としてはなんだか不思議でした。今回は、局所麻酔でしたから、手術室の中や進行の一部始終がわかるので、麻酔の注射が少々痛いのを除けば未知の世界を探索するような面白さがありました。この病院の手術室は、14室あると聞きましたが、廊下の左右にずらっと部屋が続きまるで工場のようでした。ここで、毎日何人の人が手術をするのだろうかなどと思いながら部屋へ入るとまな板ならぬ手術台に寝て、あとは静脈に針がさされ、胸に心拍数を計るシールが張られ、ライトが照らされます。看護師さんが3人、ドクターが2人とこんな簡単な手術でさえ5人が分担しながらそれぞれの仕事をします。

 一応の準備が終わると、ドクターは、「僕は気の利いた話もできないので、せめて好きなジャンルの音楽をかけますので選んでください。」とのこと。看護師さんが、「歌謡曲、ポピュラー、クラシック、ジャズ・・・アーティストまでは選べないんですよ。」というので、私は「ジャズを」とお願いしました。静かな女性のボーカルが流れ手術は始まりました。

 看護師さんは女性で、いろいろ話しかけて手術の緊張感をほぐしてくれようとするのがよくわかりました。ドクター物のドラマを見ると、どうしても自分がいる手術室と比べてしまうとか、この箱は手術の現場には必ずある物だとか、私が看護師さんは、はじめから手術室を希望して仕事につくのかとか質問すると、入る時はいっしょでその後病室勤務か手術室勤務かわけられるのだとか、・・・・結局準備も含めて1時間半ほどその部屋でおしゃべりをしているうちに縫い終わり、終了となりました。

 その日は、トイレも車いすで行くように指示され、歩くことはできませんでしたが、翌日の回診で傷の状態を診てもらってからは、静かに歩いてもいいことになりました。 

 昼のメニュー

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 入院生活で一番気になるのは、食事です。私は、特に食い意地が張っているので三食がすごく楽しみでもありました。母の入院でいくつかの病院を見てきましたが、ここの食事は今までで一番おいしく食べられると思いました。献立によっては、主菜の肉の代わりに魚を選べたり、肉でも豚でなく鶏肉を選べたり、牛乳がダメな人は、ヨーグルトに変更できたり、前日に献立表を見て看護師さんに連絡をしてもらえばいいのです。看護師さんから「食事はどれくらい食べられましたが?」と聞かれると、「完食です。」と返答ができるのが自慢でした。

 この病院の形成外科は、子宮がんの手術でリンパ節を取った後、リンパ液の流れが悪くなりふくらはぎがパンパンに膨らむ症状に悩む方の入院手術が多いと聞きました。この時も、長野県からそして福岡県から来ていらっしゃる方が同室にいました。リンパ管というのは、髪の毛よりも細くて手術は1回で8時間くらいかかるようです。その手術の名医がこの形成外科にいるので、全国から患者さんが訪れ、手術までに1年半くらい待つそうです。大体一週間くらいで皆さん退院されることが多い形成外科の患者さんですが、私はその中でも一番退院が早かったので、仲良くなった病室の方と別れるのは後ろ髪を引かれるような気持ちでした。

 切り取った検体の病理検査に時間がかかっていて、昨日やっとその結果を聞きに病院を訪ねました。悪性のものではないと妙な自信がありましたが、普通は手術後1週間から10日くらいで出るものがなかなか出てこないのでやはり落ち着かない気分でした。結果オーライでしたが、脂肪ではなくリンパ球の固まりという珍しいものでした。これがどうしてできるのかがわからず、それが不安の種です。またできるかもしれないからで、その度に検査をするのは勘弁してもらいたいというのが本音です。経過観察が必要ということで、来月、そして半年後も診察を受けることになっています。

 病院の廊下から朝焼け (みなとみらいがランドマークタワーも見えます。)

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 しばらくパソコンを触っていなかったので、右肩から首にかけての鈍痛がなくなったので、これからはあまり長い文章を打つのはやめようと思っています。今回は、2か月間の事の顛末をお知らせするため、すごく長くなり申し訳ありませんでした。おいおい更新して参ります。またよろしくお願いします。