原発繋がりの話題です。
昨日は、横浜市内の名画座「シネマリン」の4周年記念日にあたり、オーナーが選んだ映画「東京原発」が上映されました。会員は、乾杯のドリンク付きでただ。(私は会員ではないので1000円払って観ました。)
先週まではこの日先約があって観に行けないなとがっかりしていましたが、予定が変更になり観ることが叶いました。私はかつてこの映画が上映されたことを全く知りませんでした。
この映画は、2004年に制作され、2年上映されずにオクラ入りの映画だったらしいのですが、2006年に上映されたと聞きました。たぶん、中に出てくる原発関連の国の情報は正しい記録として語られていたので、きっとあちこちから余計な圧力があったのではないかと思います。
東京都が舞台ですので、都知事役が役所広司、副知事や秘書、都の各部局長などの訳者さんもよく知った方々です。ある日、都知事が原発を東京に設置するという突拍子もない案を会議に提案するところからこの話が始まります。監督が都知事役には、すごみがあってしかもコミカルなところもある役所さんと決めていたのも頷けます。東京に原発をという提案がどんな展開になって行くかはお楽しみです。
といっても、この先この映画がどこで上映されるのかは未定です。
上映後のトークに山川元監督もお見えになり、映画のいきさつなども聞くことができました。監督は「この時は原発に反対でもなんでもなくエンターテイメントとして作った映画なんです。社会派の映画をめざしても皆さんに観てもらえなければどうしようもないし、今日は、随所で笑ってもらえてよかったと思いました。」と話されました。
2011年前に作られた映画なのに、原子力安全委員会の先生が「絶対に原発は安全です。」などという発言には、パロディか何かのように思えてしまいます。
1954年「原子力基本法」が制定されたあと日本の原発が進められてきたので、副知事が広島出身という設定だったせいもあり、「原爆が投下されて10年も経たないうちにこんなことが決められていったのか。」という発言もありました。
印象的な言葉は、都知事が「東京都民が一番電気を使っているのに、一番無関心なんだ。」という言葉でした。
シネマリンという映画館は、比較的多いかもしれませんがドキュメンタリー映画ばかりやっているわけではありません。宣伝費をたくさん使って上映される映画館では取り上げられない映画、まだ若くて社会に認知されていない監督の映画などを取り上げる本当に上質な名画座ですから経営は楽ではないはずです。
オーナーは、女性。映画がとても好きというだけで、映画館経営は全くの素人だったにもかかわらず、4年続けられたことで喜びもひとしおだったに違いありません。私も1か月に1,回か2回はこの映画館にお世話になっているので、ずっと続いてほしいと願っています。