黒石のこみせ通りの道の駅前からバスに乗り、途中温湯温泉、落合温泉、板留温泉など川に沿って並ぶいくつかの温泉を経由して約30分、終点の虹の湖で下車。
宿の最終マイクロバスが接続していてそこから約20分くらいかかります。八甲田の宿を9時過ぎに出て、青森駅、弘前駅、黒石駅まで電車に乗り、黒石からバスを乗り継ぎ、青荷温泉には午後4時半くらいに到着です。お迎えバスには私を入れて4人乗っていました。
青荷温泉はやっぱり遠かった。今は車を使えばそんなに時間をかけずに来られるのかもしれませんが、山を登り下りしながら細い山道を来るので雪深い冬は車でもさぞ大変だろうと思いました。
憧れのランプの秘湯、青荷温泉に到着です。
玄関の横にある地図です。この温泉は、本館のほか別棟が3棟、それに温泉も本館の内湯のほかに3か所あるので位置関係を頭に入れて移動する必要があります。
廊下も部屋もお風呂もランプの灯り。それだけで旅情を掻き立てられます。もちろんテレビもないし、充電なんかもできないし、電気は来ていないのかと思っていたら電気は来ているとのこと。トイレの灯りとウオッシュレットには電気を使っていました。
因みに私が泊まったのは、ふるさと館。バスで一緒になった若い女性と隣同士の部屋でした。懐中電灯を持たされ、ゴム草履をはいて本館を出ます。本館との間に川が流れているので、つり橋を渡ってふるさと館へ。
夜は、部屋のランプが1つあるだけですから、温泉から帰ってきたら後は寝るだけです。川のせせらぎの音だけを聞いて眠るというのもいいものです。
ここでも赤いものを見つけました。たぶん、ヤマボウシ。
部屋の前にちょうどシュウメイギクのピンクの花がきれいに咲き誇っていました。
食堂のランプです。夜は撮れなかったので、朝撮ったものです。控えめなランプの灯りは、心もポッと照らし出してくれるような気がしていいですね。
夜の食事です。ランプの灯りなので、フラッシュをたかなければこんな感じでしか撮れません。岩魚の焼き物、きのこ、漬物、豆腐を使った揚げ物など質素ですが、この土地のものを使っていて好感が持てます。
一人で来ている人が4人集まっていたので、自然と自己紹介のような話をしました。4人の中ではもちろん私が最高齢。あと大学生の女性と二十代半ばの男性、それに人生半ばの男性。その男性は、弘前市へ仕事できたついでにここまで足を伸ばしたと言っていましたが、イワナの骨酒を注文。丼いっぱいの量だったので遠慮せずに飲むように勧められました。飲んだことがない私も湯のみに少しいただきました。岩魚の風味がお酒に移りいいものです。
夜が暗かったので、これは朝ごはんの写真です。魚はアユの甘露煮だったと思いますが、渋い感じの献立でした。私はこういうのが好きです。
食事が終わってから、お湯に入りに行きましたが、どのお湯にも人がいなくて暗い中でちょっと怖いようでした。中に1人で入っている人は人がはいってくるとびっくりするみたいです。
隣の部屋の学生さんは、バイトをしてお金が貯まったので来たのだと言っていましたが、入学してからずっとリモート授業だったのが、いよいよ10月から対面の授業が始まるのだといっていました。
明日はもう帰宅しなくてはならないようで、せっせとどの温泉にも入ってお湯を満喫しているようでした。
遠くからせっかく来た温泉ですので、本当はもう1泊したかったところですが、私にも用事があって朝10時のバスで宿を出て弘前へと向かいました。
(つづく)