鳴子温泉散歩

 鳴子温泉郷というのは、東から川渡温泉東鳴子温泉鳴子温泉、山中平温泉、鬼首

温泉と大きく5つの地域の温泉を指します。旧温泉分類の11種類のうち8種類の温泉

が湧き出ているのだそうです。

 その中心にあたるのが、鳴子温泉駅界隈の鳴子温泉と言われる地域です。

 ホテルや旅館の数もたぶん一番多いだろうと思います。

 浴衣を着て下駄を履いてカランコロンというわけにはいきませんでしたが、街を散策

してみました。

 鳴子温泉駅前には、歩道と車道を分ける車止めにこけしが立っています。 

次は、マンホールのふたです。

 駅からちょっと上った所にある温泉神社です。

 ここにもこけしさんが立っていますが、長い間雨風にさらされたのか、絵の具の色が

あせ、木も割れ目が入っていてかわいそうな気がしました。837年に建てられた神社

とのこと。何代目かはわかりませんが、代々ずっとここでおまいりに来ている人を見守

ってくれたこけしなんでしょう。

 駅を出たところにある「ぽっぽの足湯」です。私も歩いて疲れた足をつけて一休みしました。

 

 翌日、まだ日が高いうちにもう一度やって来ました。

 郵便局へはがきと切手を買いに行き、このポストを見つけました。都会では四角いポ

ストしか見かけませんが、田舎を旅するとこの円柱形のポストに出会えます。ここのは

特別ですね。

 郵便局と道を隔てて「たかはし亭」という食事処がありました。こけしののれんに誘

われて遅めのお昼を食べることにしたのです。

 中は、古民家といった風情で座敷にテーブルが設えてあり、縁側の向こうに庭園も見

える素敵なところでした。店の方にお話を聞くと、元々は、開業医が住んでいらしたう

ちなんだと聞きました。ここは、東日本大震災の際、瓦が落ちただけで建物はしっかり

していたので、ここで食堂を開くことにしたのだそうです。年配の女性が働いてらして

落ち着いたいい雰囲気のお店でした。

 

 私が頼んだのは、温卵のせのカレーライスです。スパイスが香ってくるよく煮込ん

だカレーでした。漬物と一緒に豆腐の糠漬けなどが出てくるところがいいですね。

 このお店で、立ち寄り湯の情報をもらいました。「滝の湯」と「早稲田座敷湯」と2

軒あるうちどちらが温いお湯か聞いたところ、早稲田桟敷湯の方が温めだと教えてもら

い、食事をした人には、50円引きのチケットがもらえることも分かりました。

 何で早稲田なのかというと、早稲田の学生がボーリングの実習で掘り当てた温泉なの

だそうです。

 この建物も温泉とは思えないので、どこから入るのだろうと恐る恐る路地を進むと

左側に下りる階段があって、地下にあたるところにフロントがありました。ずいぶん歴

史が古いのか、お風呂の中の壁も傷んでいるところがあって、決してきれいなお風呂屋

さんではありませんでした。でも、広いお風呂にたった一人、こういうのを贅沢な時

間というのでしょう。ぬるめのお湯なのでゆっくりと温まりました。因みにこの建物も

学生さんのデザインした建築物なんだそうです。

 この温泉は550円、もう一つの「滝の湯」は、200円。湯が熱めでもよければ、木造で

温泉場の風情があってよさそうです。

 今日は、ここまで。