鳴子温泉

 いつも宿を見つけるときには、安くてしかも一人でも快く受け入れてくれるそんな宿

をさがします。今回は、川渡温泉地区にある温泉が良さそうだと思っていくつかネット

であたっているうちに珍しく民宿と名の付く宿に惹かれました。

 

 この宿は、ヨガの先生が大広間で講習をやったり、食事は、新鮮な野菜をたくさん食

べてもらいたいなど、私の普段の生活に似通った考え方であることを知って、この宿に

しようと決めたのです。

 一日目の夕食です。

 左上はたくさんの野菜が入ったせいろ蒸でした。前の小皿には、ポン酢、味噌と好き

な味付けで食べられるようになっていました。

 その横のは、エビの身とゆで卵をマヨネーズで和えてオーブンで焼いたもの、こ

れがとても気に入りました。ソースはラズベリーで、酸味もあり甘みもあり色のピンク

がとても華やかでした。

 もう一つ気に入ったのは、手前の食前酒の代わりかと思いますが、甘酒と豆乳を合わ

せたものです。キュウリの糠漬け、赤キャベツの酢漬けなど自家製のものが多いのも特

徴です。

 翌朝の朝ご飯です。

 温泉卵、菊と春菊の和え物、塩鮭のお皿の紫蘇巻、東北の温泉場を感じるおかずの

数々です。それに朝から米粉でこしらえたブルーベリー味のシフォンケーキのデザート

付きでした。宿の田圃で取れるお米を使って米粉を作っているので、本当の自家製で

す。

 

 2日目の晩、寝る前にお湯に浸かろうとしたら、女将さんと一緒になりました。湯に

つかりながらちょっと話をする機会がありました。

 ここで以前はお父さんとお母さんが農業をやっていたそうですが、30年前に民宿を

やることになり、お二人でやっていらっしゃったようですが、現在は女将さんがそれを

引き継いで一人で頑張っていらっしゃるとのこと。

 「料理が楽しみだったのですよ。でも大変でしょう。」と話しかけると、

「料理は好きなので、全然苦になりません。」とおっしゃっていました。

 

 そんなに大きな湯舟ではありませんが、私の好みの温めのお湯で、すごく体が温まっ

てよく眠れます。女将さんは、鉄分が多い湯はよく温まるのだと教えて下さいました。

 

 駅まで、歩くと20分以上かかるので、二日とも駅まで帰ってきたときに電話をして

迎えに来てもらい、出かける時も送ってもらうなど、私一人のために時間を割いてくれ

て有難かったのです。

 

 いつも旅に出ると、人との出会いに旅情を感じるタイプの人間なので、今回は女将さ

んとの出会いがその旅情を搔き立てたのだと思います。昨年骨折をして50日間入院し

ていたと聞いてなおのこと、頑張って続けてほしいと思いました。

 帰りにお母さまが漬けた梅干しをお土産にいただき、また梅の花の咲くころ行ってみ

たいなどと妄想しています。

 最寄りの「御殿湯駅」です。

 3日目の朝は、一度は駅まで歩いてみようと一人で駅まで参りました。

 この駅は、昼間の時間帯は、有人です。駅におひとり女性がいて、切符を売ったり、

電車がホームへ入ると「このドアから乗ってください。」と指示をしたりしてくれま

す。

 

 こちらの電車はワンマンカーですから、降りるのは一番前の車両のドア、乗るときは

前の車両の後ろのドアしか開かないので、慣れない人には乗れるドアを教えてあげなけ

ればならないからです。

 

 いよいよ鳴子温泉ともお別れです。