ノウゼンカズラ
梅雨も開け、青い空に入道雲が盛り上がりいよいよ夏本番です。
梅雨時から咲いてはいましたが、このノウゼンカズラを見ると、なぜかカーッと照りつける夏の日をイメージしてしまいます。他の花があまりの暑さにしおれている時に、この花だけは鮮やかな朱色の花を束になって咲かせているからでしょう。
ノウゼンカズラは、中国原産。日本には平安時代に入ってきて、漢方薬として使われていたようです。「ノウゼンカズラ」は、昔は「凌セウ蔓」と言われ、セウと発音する漢字は、空や雲を意味していたということで、空に向かって気根を伸ばして這い上がっていく様を名前にしたようです。
一日花なんでしょう。朝、ノウゼンカズラの花が散って道にいっぱいに広がっているのをよく目にします。落花する時に、花の蜜が一緒に落ちるそうで、それを嗅ぎつけてメジロやハチも集まります。前日に太陽に向かって力いっぱい咲いて、翌日には鳥や虫にご馳走をして散っていく潔さも感じます。