初夏の浜中町の旅 その6

琵琶瀬展望台

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 翌日の朝食時、宿主は今日と明日の天気予報を見比べて、行動日程を立ててくれた。 今日は、車で連れて行くから琵琶瀬の展望台、そこから下りて琵琶瀬の野鳥公園、そして琵琶瀬木道と仲ノ浜木道を散策するということでどうかと提案があった。

 

 上の写真は、琵琶瀬展望台。霧多布湿原を見渡せる絶好の展望を誇る。北側は、晴れていたら青い空、蛇行する川、湿原に広がるお花畑、その向こうに森が見える。南側は、切り立った崖と深い海が見渡せ、雄大な景色が広がる。

 

 ところがこの日も霧が立ち込め、ここは高台のため風が強くてすごく寒い。

 この日の朝6時くらいの気温が10度くらいだったから食堂ではストーブに火を入れたと宿主のお連れ合いが話していたのを思い出した。

 長そでのシャツにゴアテックスのウインドブレーカーを着こんでも寒くて荷物になると思って中に着こむフリースを持ってこなかったのを悔やんだ。あまり寒くて、美しい景色を堪能するどころでなく、車へ戻りそそくさと下へ降りることになった。

 今のこの35度に迫る暑さも決して好きではないが、寒さよりはまだ耐えられる。道東の夏の寒さは聞きしに勝るものがあった。

 

 ノビタキ

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 野鳥公園に下りて一回りした時に見つけた唯一の野鳥。

 ここには、海水が入り込む汽水域を好むアッケシソウも生えているらしいが、秋にならないと赤くならないので遠くからでは見つけられなかった。
 寒さゆえにゆっくりと観察もせず、次の木道にある「やちぼうずカフェ」で車を降ろしてもらった。カフェの中でゆっくり温まって人心地ついてから琵琶瀬木道を歩く。

 琵琶瀬木道

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 木道の終点の方から木道の入口を見る。正面左にある茶色の建物がインフォメーションを兼ねた「やちぼうずカフェ」。

 

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 道東には釧路にも根室にもいくつもの湿原があるが、中でもこの霧多布湿原は「花の湿原」と呼ばれるくらい様々な花に彩られる。

 この写真の中にも3つの花が見える。オレンジ色の「エゾカンゾウ、薄い青紫の「ヒオオギアヤメ」、それに咲き始めた赤紫の「ノハナショウブ

 

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 木道の南側に残っていたワタスゲだ。

 ラジオで「ワタスゲ」が湿原を埋め尽くしている」という情報を得てから、3週間が経過していたので、「スズメの毛槍」というかわいい名前が付いているボンボンからだいぶ伸びきったワタゲを風になびかせていた。

 

 やちぼうずカフェを基点にして北側に作ってあるのが「仲ノ浜木道」。3本の木道のまわりに拡がる植生が少しずつ違う。仲ノ浜木道では遠くまでエゾカンゾウが咲きそろうのがみられた。エゾカンゾウも一日花だから、本当に次から次へと咲いてはしぼんでいく花はこの湿原中でいくつあるのかと想像を絶するほどの数でしばし呆然となる。   今、一番たくさん咲いている花である。

 エゾカンゾウの群落

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 エゾカンゾウのように数多く咲いているわけではないが、木道の両側を見て行くと、本当に様々な花が咲いている。厳しい冬の寒さを乗り越えて初夏に咲きそろう花は逞しくてしかも美しい。

 名前がわかっているものだけ書いておく。

 シコタンキンポウゲ         シオガマギク

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                  オオカサモチ か エゾのシシウド

                   どちらにしてもセリ科の植物なので、

                   キアゲハの幼虫がいるのもうなずける     

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ヤナギトラノオ           エゾスカシユリ

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  仲ノ浜木道の終点のハマナス。これも一日花だけれどもバラ科の花だけあって甘い香りを漂わせている。海辺の貴婦人である。

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  仲ノ浜木道から道路に出て、お昼を食べるためやちぼうずカフェへ戻る。湿原を眺めながらの贅沢なランチだ。

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 前日湿原センターで食べそこなった「ホッキカレー」を頂く。見えますか?ホッキ。デザートは、この町で生産された「飲むヨーグルト」。

 地元の食材を使ったメニューがいい!

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  湿原センターもこのカフェもナショナルトラスト運動を担っている。

 因みに認定NPO法人霧多布湿原ナショナルトラストは、この自然環境を未来に残すことを目的に活動している団体である。

 民有地の借り上げ、壊れてしまった地域環境の再生、木道などの修理、環境教育、エコツアーの実施、地域産品の紹介などをやって、霧多布湿原のファンを全国に増やそうと頑張っている。

 ホッキカレーを食べ、Tシャツ、昆布などを買うことでちょっと協力で来たかなあ・・・・

 (つづく)