再び北海道浜中へ6 琵琶瀬展望台から仲の浜木道編

 いよいよこの旅のブログも最終回。

 旅の計画、旅の最中、そして旅の記録と この3つを経ないと自分の旅は終らない。

 

 4日目の天気は、曇り。

 この日は、いつもの停留所から10時半の厚岸の子野日公園まで行く町内バスに乗

り、琵琶瀬展望台まで一気に運んでもらった。本当は、子野日公園まで行って戻ってき

たいところだが、戻るバスは当分ない。

 一日にゆうゆを利用する人向けに3本だけ通しているバスだからだ。

琵琶瀬展望台から湿原を望む

 

 ここは、浜中の観光の目玉的な展望台。去年もどんより曇り空、今年も同じ。  

 太陽の光を浴びたとたん蛇行する琵琶瀬川は、鮮やかによみがえるのに、とても残

念な気持ち。ただ去年に比べ強風に煽られないだけ幸せ。

 去年は、宿でカヌーを用意してくれたので、MGロードの乗り口からカヌーで1時間

ほど琵琶瀬川の川散歩ができたことを思い出す。

西の厚岸方面の眺望

  ハマナスのチェリーピンクがどよーんとした気持ちを持ち上げてくれる。

  戻るバスはないので、坂道を下りとりあえず琵琶瀬野鳥公園まで歩く。

  

 左の海の方から霧が流れてくるのが見える。こうやって冷たい霧は音もなくスー

ッとやってきて湿原に海のミネラル分を運んでいるんだなと証拠写真を撮ったような気

持だった。野鳥公園にはタンチョウの姿は見えなかった。

お腹もすいてきたので、琵琶瀬木道目指してもうひと頑張り。

 湿原センターでは、クラムチャウダーを食べたので、ヤチボウズカフェでは、ホッキ

カレーにした。

 琵琶瀬木道を歩いてみる。

 クシロハナシノブ

 まだ残っていたこの花、道東を代表する花らしい。薄紫の優しい感じが男性にも好ま

れるようで、宿主一押しの花。

センダイハギ               ノハナショウブ
 

花の湿原と言われるだけあって、次から次へと花が咲く楽しい湿原だ。

 琵琶瀬木道から仲の浜木道へ入っていくと、今年はとりわけエゾカンゾウが見事で湿

原をオレンジ色に染め上げていた。去年に比べ 花の数が圧倒的に多い。 

 往きのバスの車窓から見たときは、オレンジ色の帯があまりに強烈でびっくりした。

 残念ながらワタスゲは白いボンボンの数が少ない。ワタスゲの旬はもう過ぎたのかも

しれないが、なんだか今年は少なくてニュースに上ってこなかったのではないだろう

か。植物にも当たり年というのがあるのかもしれない。

 

 仲の浜のバス停に14時前にバスがやってくる予定だったので、ゆうゆまでバスで向

かった。時間が早かったので、初めて「ゆうゆ」の温泉に浸って疲れを取る。ゆっくり

入ってから宿へ戻る。

 

最後の夕飯

 なんと「キチジ」の焼き物が出た。こちらでは「キンキ」と呼んでいるが、道東では

「メンメ」と呼ぶらしい。自分ではなかなか手に取れない高級魚だ。身を口に入れると

とろけそうな脂ののりだ。

 そして最後もたくさんのお刺身。私は、3回夕飯を食べるが、1泊の人もいるので、必ず海鮮丼のお寿司か、刺身の盛り合わせが付く。今回のには、イワシが入っていた。

 銚子辺りでは「入梅いわし」と言われ、6,7月はイワシ祭りが開かれているくらい

イワシは、脂がのっていておいしいのである。

 

 7月2日一番列車で浜中を出発。毎日送り迎えをしてもらって、宿主には大変お世話

になり、この日も早朝駅まで送ってもらった。

 

 ところがところがである。往きは何事もなく順調だったのに、次の茶内駅を出てしば

らくすると、電車は停車。何事かと思ったら、次の厚岸駅の先で工事が終わっておらず

 このまま列車では釧路へ行けないという。

 私は釧路発の「おおぞら4号」に乗らないとそのあとの接続がうまくいかず今日中に

帰れない可能性もあるので、少々焦った。

 

 運転手は、17名(土曜日で学生がいなかった)の乗客の行先を調べ、厚岸の駅員とさ

んざん連絡を取りあい、ようやく方針が決まったようで再出発。

 結局厚岸駅で全員下りて、この列車の前に厚岸駅始発の列車に乗ることになっていた

乗客と一緒にJRがチャーターしたバスに乗り、釧路まで行くという手はずになった。

 

 釧路で30分くらい乗り継ぎの時間の余裕はあったのだが、一般道を走るバスなので鉄

道と同じような時間で着くはずもない。どうなるのかわからなかったが おおぞら4号

は駅に留め置かれていた。予定時刻より10分遅れたが、無事乗ることができた。

 

 新幹線だと乗り場が上にあるので改札を通って必ず階段を上って)行かないとホーム

に到着しないが、釧路駅は在来線なので改札を通らず、ホームの裏手の植え込みの間か

らホームに入り、列車に乗ることができた。こういう時にすごく便利だ。

 白い夏服で身を包む駅員さんが

「走らなくても間に合いますから、自動販売機で飲み物を買ってから乗ってください。」

 と、声をかけてくれた。

 列車内では3時間半飲み物が買えないからである。

   

 これで一件落着だったが、毎回いろんなことがあるのでドキドキ、わくわくの北海道

列車旅だ。

 

北海道の旅のブログこれではおしまいです。

読んでくださった方ありがとうございました。