11月の花

ツワブキ

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 このツワブキ、漢字では石蕗と書いたり、艶蕗と書いたりしますが、春の蕗に比べるとずっと葉っぱが厚く艶があるので、艶葉蕗から艶蕗になったのだろうというのは、姿かたちから納得がいきますが、石の方は?

 団地の植え込みにもぐっていて11月になるまでは、あまり目立たないのですが、花が少なくなるこの時期になると、うつむきながらつぼみが伸びてきて、立ち上がると次々に花を咲かせます。夜、そばを通ると黄色くあたりを照らす灯台のようだと思うことがあります。微かな芳香も感じますので、はっとします。

 この花ですが、タンポポと似ていますが、構造が少々違っていて、周りの舌状花と中心部分の筒状花の二重構造。まず、舌状花が、続いて筒状花が開きます。舌状花は、雌花のみで、筒状花の方には雌花と雄花の機能が備わっているそうです。

 葉の若葉は、普通の蕗のようにキャラブキにして食べることもあるし、民間薬では、打撲ややけどの薬にも使われるとか。

 ヒメアカタテハ

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 植物園のツワブキに派手な模様の羽を持つタテハチョウがとまっていました。望遠レンズがないので、これ以上近づくことはできませんでしたが、外羽の上の方に赤い色が入っていることと、中が黄色に斑点なので、これは、アカタテハでなく、ヒメアカタテハだと思いました。この種類のチョウは、温暖化とともに徐々に北上している種類のチョウです。幼虫で冬越しするチョウには、蜜をもらえるツワブキはこの時期貴重なんだろうなと思いながら眺めていました。