今日は、本牧にある三渓園へ行ってきました。庭にある重要文化財建造物 全10棟の一挙公開が8日から16日まで、催されています。
三渓園といういのは、明治時代から大正時代にかけて製糸、生糸貿易で財をなした横浜の実業家「原 三渓」(本名 富太郎)が、東京湾に面した三之谷と呼ばれる谷あいに造り上げた日本庭園です。
主に、京都や鎌倉から集められてきた17棟の歴史的建造物と四季折々の自然が調和した景観が見どころになっています。
三渓は、財もありましたが、書画を解する文化人でもあり、廃仏毀釈で荒れ果てていく寺や古い日本の建築物を後世に残したいという気持ちがこの三渓園を造る心の底に流れていたのだということを聞いています。
入り口を入ると、ちょっと見頃の花菖蒲が咲き、池を縁取っています。
右側の蓮池や白い花が咲く睡蓮の池を過ぎると、内苑へ入って行きます。蓮池からは、ウシガエルの声も聞こえていました。
臨春閣
この建物は、1649年紀州徳川家初代藩主頼宣が、紀ノ川沿いに建てた数奇屋風書院造の別荘建築。徳川家のお抱えの狩野派の絵師による襖絵が見事です。(1917年に移築)
欄間は、和歌を書いたものがはめ込まれ、殿様に謁見する前に通された部屋で退屈しないよう工夫されていたようです。何気ない障子の桟にもリズムがあります。
楽器の「笙」や「篳篥」が飾られた欄間。
波をデザインしたモダンな欄間も。
廻り廊下の天井を見ても、デザインに凝っています。
二階へ通じる階段の上り口。裾を長くひいた女性が上がれるように踊り場が2箇所とってあるとのことでした。
庭に咲く珍しい斑入りのガクアジサイ。
向こうにボーっと見えるのは、臨春閣の概観です。
(続く)