日曜日に初めて茅ヶ崎へ行ってきました。
駅からバスに乗ること5分、ヘッドランド前というバス停で降りて
134号線を横断すると茅ヶ崎海岸へ出ます。
有名な烏帽子岩が目の前に見えました。
朝8時半くらいの海岸のようすです。
海には、波乗りをする人たちがもうたくさんやってきていましたが、
風がない分波は穏やか、彼らにはちょっと物足りない日和です。
西を見ると、雲の切れ間から富士山のかけらが見えました。(真ん中ちょっと上)
もう富士山の雪もほとんど消えていて、すっかり夏仕様です。
東には、ご存知江の島、その向こうに三浦半島が見えています。
鎌倉からしか見たことがない江の島です。
この日は、「NPO法人ゆい」が主催しての海浜植物の観察会があったのです。
湘南海岸の海浜植物と触れながら、
生態系の保全と再生という草の根運動をやっているNPO法人だそうです。
私がかつて読んだ本に「はまひるがおの小さな海」というのがありました。
その物語のハマヒルガオが、砂浜一面に広がったところを
見てみたいと思っていたところ
というニュースをラジオで聞いたのがきっかけでした。
茅ヶ崎は、初めての場所なのでどのあたりなのか調べているうちに
今回のこの観察会を知ることになったのです。
まず、そのハマヒルガオ。
聞いた時期がだいぶ前でしたので、
ちょぼちょぼとしか残っていませんでしたが、
待ってくれていたハマヒルガオを見つけました。
咲きたての新鮮なハマヒルガオのようです。
ピンクが濃くって、花びらに切れ込みが入っています。
葉っぱは丸みを帯び、肉厚です。
普通のヒルガオの葉の形がやじり形に対して鉾形。
もうハマヒルガオの実ができていました。
思ったよりも大きな実です。
この写真は、うちの近くに咲いていた普通のヒルガオです。
花の大きさはほとんど同じくらいですが、葉っぱの形はやじり形です。
次に代表的なのがこのハマボウフウ。
セリ科の植物で、もう白い花は終わってしまっていて
後にできた実しか撮れませんでした。
ハマボウフウの若芽は、お刺身のつまに
根は、風邪薬にも糖尿の薬にもなるようで、なかなか有用な植物です。
これは、コウボウムギです。
コウボウムギの三兄弟?
葉の縁がのこぎり状になっています。
ハマヒルガオと並んで、砂丘の最前線の過酷な条件のところに生えるのだそうです。
美しい黄色い花を咲かせていたのは、ハマニガナ。
食用にもなりますが、神奈川県RDB絶滅危惧Ⅱ類なのだそうですので
大事に育てなくてはなりません。
どこかで見たことがあるような・・・オカヒジキです。
オカヒジキがこんな砂地で育つことを初めて知りました。
ツルナ
ニュージーランドホウレンソウとも言われ、
ゆでてお浸しにして食べることができるそうです。
葉裏を見ると、小さな白い粒が見えますが、
取り込んだ塩分など必要以外のものを排出しているのだそうです。
近頃人気のアイスプラントと同じような機能を持っています。
美しい花を咲かせていたコマツヨイグサ。
オオマツヨイグサというのがありますが、
文字通り花も草丈も小さなマツヨイグサです。
これがはびこるとほかの植物の生育を妨げるそうで
この日は、この草を抜く作業をしました。
根が深いですが、砂地なので引っ張れば
ずるずるずると割と簡単に抜くことができます。
これは、快感です。
ハマダイコンの花と実。(写真がぼけています)
このピンクの花は海の近くへ行くと見つけることができます。
3兄弟がよく出てくる日で、このダイコンの実も団子3兄弟。
134号線の道路と砂浜の間は、黒松の林の緑地になっていますが
そこへ入った時に見つけたハマカキランです。
(写真がぼけています。)
テリハノイバラです。
ほかにも観察した植物があったのですが、
写真を撮ったのだけ上げてみました。
この日集まった方々は、ほとんどが地元茅ヶ崎の方でした。
私は、事前に連絡も取らず全くの飛び込みで行ったにもかかわらず
皆さんが、温かく接してくださって楽しく観察ができました。
植物は、好きでよく観察しますが、砂地の植物はほとんど知識がなかったので
すごくいい勉強になりました。
この植物たちを育てることで生態系がどう変わっていくのか
海岸の環境がどうなっていくのか興味があるところです。
地元ではないのですが、できるだけ参加してみようと考えています。
次回は、7月3日。
この場所より西側にある茅ヶ崎漁港の近くでの観察会だそうです。
詳しくは、特定非営利活動法人ゆい(NPO法人ゆい)をご覧ください。