11月は外出予定も多く、図書館にリクエストを出していた本も次々に届いて忙しい日々でした。
11月5日は、朝起きると天気がよかったので、前々から行ってみようと思っていた谷津干潟へ行くことにしました。谷津干潟は、ラムサール条約(特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約)登録地です。東京湾の千葉県側に位置し、南半球からはるかシベリアまで行ったり来たりするシギやチドリの仲間が途中で休憩する飛来地としてとても重要な干潟です。
東京駅から京葉線に乗って南船橋駅で下車。そこから10分ほど歩くと公園内の散策路に到着です。散策路へ入ったところでさっそくカモたちが迎えてくれました。ここに写っているのは、オナガガモの雄と雌です。
見たことがない鳥がいます。近くに観察をしている人がいたので、聞いてみるとセイタカシギ(別名水辺の貴婦人という名前で呼ばれている)だということです。長くて赤い足が特徴で、一度覚えると忘れずに済みそうな鳥です。
公園の入り口から10分ほど歩くと、センターの建物があります。中は、干潟を臨めるようにガラス張りの広い窓に望遠鏡が数台設置され、レンジャーがいろんな質問に対応してくれます。子どもたちもたくさん訪れるので、鳥の特徴を表わした帽子が展示され自由にかぶって鏡で変身ぶりを見ることもできます。
これは、鳥のぬいぐるみです。特徴を布で表わしているだけでなく、抱くことでその鳥の重さもわかるようになっています。
これは、バードデコイです。鳥の特徴をつかむにはとても便利だし、実際の鳥の大きさがよくわかります。
お昼も過ぎていたので、センター内のカフェで昼ご飯を食べることにしました。淡水池を眺めながら食事ができる素敵な場所です。カワセミもよく現れるらしいですがこの日は、オナガガモでした。
11月の特別メニュー、おでん定食を食べました。私から食べ物を取ったら何も残らないほど食べ物に執着するたちなので、何が食べられるのかがとても気になります。肉は食べないことにしているので、魚のすり身に落ち着きました。
この後、茨城県の涸沼(ひぬま)から鳥の写真を撮っているボランティアの方からスライドを見せてもらいました。涸沼は、水戸からまた電車に乗らないといけないところだそうなので、ちょっと日帰りでというのは難しそうです。オオワシの素晴らしい写真を見て、ぜひ今度は、涸沼へ行ってみたいものだと思いました。18年くらい同じ個体が律儀に涸沼へ通ってきているのだそうですが、オオワシの寿命が20年か25年くらいといわれているので、いつまでも見られるわけではなさそうです。オオワシのピンバッジやスズガモとオオワシのイラストのついたステンレスポットや鳥の絵ハガキ10枚をお土産にもらってなんだかとっても嬉しかったです。
初めて来たので、ちょうど引き潮の干潟を半周してみることにしました。公園のまわりは住宅地になっていて、散策路はジョギングをしたり、犬を散歩させたり、思い思い三連休の最後の夕暮れを楽しんでいる人たちでにぎやかでした。
サギの大集合。ダイサギ、アオサギ、コサギ、何羽もいます。中には魚を取ったサギのそばへ近寄って魚を落とすのを待って横取りしようとするサギもいます。
引き潮の干潟は、入れ食いに近い常態ですから大岡川ではめったに見られない魚を捕まえるシーンを何回も見ることができました。このアオサギは、嘴で串刺しにしてから徐々に挟むようにして口の中に入れていきました。ボラかなと思いましたが、ハゼのような気もします。
たぶんボラです。
大岡川でも一度見かけましたが、たぶんアカエイ。これが大小4匹ほど泳いでいましたが、エイにはだれも手を出しませんね。
午前中見たセイタカシギ。オスメスでも色が違うのでしょうし、夏羽と冬羽でも色が変わるので詳しいことがわかりませんが、たぶん背中が黒いのでオスだろうと思われます。近頃では、このあたりでも繁殖するのがいるそうで、遠くへは行かない種類のシギだそうです。
センターへ戻ってきたら、小さいのがたくさん来ていました。去年の11月宮城県の蕪栗沼で見たハマシギです。このシギは、アラスカの方から渡ってくる冬鳥です。体長21cm、小さいけれども長い嘴を突っ込んでいるところは、やっぱりシギの仲間なんだなと思いました。
一羽色は似ているけれど、体型がちょっと違うのがいたので、レンジャーさんにこの写真を見てもらったら、イソシギだということでした。胸の白いところが上に食い込んだように入り込んでいるところで見分けるそうです。あの映画いそしぎの曲から想像するともう少しスリムなイメージでいましたが、冬仕様ですからダルマのように膨らんでいるのは仕方がないのかもしれません。チドリやシギの仲間は、ほとんど見たことがないので、もっと見る機会を増やさないと名前は覚えられないなと改めて思いました。
声はよく聞くのだけれど、なかなか写真が撮れないでいたモズです。ヨシ原のこの鉄の棒がお気に入りのようでよく止まっているのだそうです。体長20cm、こんなに小さくても肉食の鳥です。
午後4時、元来た道を駅の方へ帰っていく途中、夕焼けにたたずむアオサギ2羽に出会いました。同じアオサギだとはとっても思えませんが、首の長さを自在に変えることができるのです。向かい合ってどんな話をしているのでしょうか。
三連休の最終日、ディズニーランドの帰りのお客さんと一緒に東京駅に着くと、そこは旅の思い出をたくさん詰め込んだキャリーバッグを引いた人でごった返していました。