16時に村営バスが出発しました。この時刻のバスは、村唯一の小学校、中学校
から山の上の方に帰る子どもたちを乗せる脚となっているようで、たくさんの子どもた
ちが乗ってきました。
村営バスは、スクールバスを兼ねているので朝と夕方の運行は学校の時間に合わせ、
昼間はほとんど運行していないことが納得できました。
夕食を食べるために食堂へ行くと、穏やかな夕焼けが始まっていました。やはり正面
に見えるこの3つの山は大きくて迫力があります。特に、真ん中の鹿島槍は、槍という
名前がついているので、頂上に尖っているところがあるはずだと思ってずっと見ていま
したが、朝も昼間も頂上に雲がかかっていてはっきり見えませんでした。
夕暮れになってやっとはっきりとしたシルエットが見えました。鹿島槍は、なんと二
つのピークを持っていたのです。なんだか動物の耳のようで愛らしく思いました。
登ったことがなくとも鹿島槍のことはきっと記憶の底に刻まれるような気がしまし
た。
1日目は写真を撮るのを忘れてしまいましたが、信州の牛肉を使った料理も出るし、
日本海から入る海の幸も出ます。でも、なんといってもいろんな山菜が食べられるのが
嬉しいです。このほかに山菜の天ぷらなどまだ料理が並びます。
この日は天気もいいので、夜8時半から宿の上に立つ天文台で星を観ることになって
いました。うっかりして写真を撮っていませんでしたが、大きな60㎝の反射望遠鏡を
設置した天文台があるのです。ロマン館に宿泊した人であればだれでも参加できます。
時間になると、フロントで小さなランタンをグループに一つ渡され、足元に2か所明
かりがあったほかには何もない真っ暗な階段を160段くらい登って行きます。上に着
くと明かりを消すように言われます。急に何も見えなくなって怖いくらいです。星空を
見るために目を慣らすのだそうです。
長野市方面以外は見事に真っ暗で、天の川も見えます。小さな星々が無数に見えるの
で、いつも1等星を中心にして星座を見つける目には、見えすぎて返ってよくわかりま
せん。
八時半になると、中で調整をしていた台長が天文台から登場して、中に入る注意をし
てくれます。赤い明かりが玄関に一つ点いたところで靴を脱ぎ天体望遠鏡のある2階に
上がります。
ここの望遠鏡は大きいので、肉眼で見えるような星を観るのではなく、もっと遠くの
銀河や星団などがターゲットです。なんだかもう忘れてしまいましたが、4つ観せて
もらいました。一つずつ方向や高さを調整するので、望遠鏡をリモコンで動かし、レン
ズのところまで上がる階段をそれに合わせて移動させるので台長はそのたび大変そうで
した。
「M81」と名前がついた星団を最後に観ました。
おおぐま座の中にある銀河で地球とは1200万光年離れているそうです。というこ
とは、今現在M81がどうなっているかはわからないということになります。
アンドロメダのような雰囲気の渦を巻いた美しい銀河です。
この銀河だけは、お土産にもらったこの写真があったので覚えていられました。
星を観られるだけでも素晴らしいところですが、天文台でとてつもなく遠い宇宙に存
在する星たちに思いを馳せることができるのですから、それだけでも小川村を訪ねる価
値があると思います。
( 天候が悪い時は、その隣の建物でプラネタリウムを観ることができます。)
最後まで見てくださりありがとうございました、