スリランカの旅 その13 (キャンディ)

 旅行6日目は、スリランカ文化三角地帯にある大きな都市「キャンディ」を訪ねまし

た。シンハラ王朝は、アヌラーダブラで成立した後、インドから攻められボロンナルワ

へと王朝を移し、さらにこのキャンディへ移りました。ポルトガル、オランダ、さらに

イギリスとの争いを防ぐことができず、1815年にはキャンディの王朝は最後を迎え

ました。

 

 

 キャンディは今でも古都と呼ばれたくさんの巡礼者や観光客を集めています。ここ

は、スリランカを代表する仏教寺院「仏歯寺」です。

 

 仏陀がなくなったとき、4世紀にインドのカリンガの王子が頭髪の中に仏陀の歯を隠

してスリランカに持ち込んだと言われています。その仏歯がキャンディのこの寺に納め

られていると言われています。

 一番大事な仏歯が納められている本堂です。ゾウの象牙が大事なものを守っているか

の如く左右に並んでいるのかと思いますが、こんな本堂は初めて見ました。

 

 仏歯寺を見た後、裏手の坂を上った所にあるホールで「キャンディアン・ダンス」の

公演を観ました。毎日のようにここで演じられているそうです。

 音楽隊です。メロディを奏でるのは小さなラッパのみで、あとは大小いろいろな太鼓

で構成されています。

 男性の踊りは、体操選手みたいな宙返り技などアクロバティックなものがあり、ダイ

ナミックです。私のカメラではそんな動きは撮れないので、女性も男性もちょっと静止

した時のものです。衣装も装飾品も凝っていてそれを見ているだけでも楽しめます。

 元々は、悪魔祓いの要素を持ったものとして伝わってきたもののようです

が、時代とともにショー的なものに変わってきているようです。

 

 舞台の臙脂の幕を見たときに、かなり昔の学校の体育館の色褪せたものを思い浮かべ

てしまいました。見た通り、建物はかなり古いですが、地元の伝統的な文化を継承して

いこうという心意気を感じました。

 全員がそろったところです。これで終わりかなと思ったら

 ファイヤーウオーキング

 ファイヤーダンスと とっておきの技が披露されました。油のにおいがあたりに立ち

込めるので、やっている人たちはやけどもするだろうしさぞ大変だろうなと心配でし

た。 

 ダンスが終わって仏歯寺のところまで戻ってくると、灯りが灯っていました。この寺

の右側は、キャンディ湖という人口の湖があります。自然が豊かでしっとりとしたいい

町だなと思います。

 仏歯寺の向かい側に建つホテルは、「クイーンズ・ホテル」。眺めの良い一等地に立

つ160年の歴史あるコロニアル調のホテル。もしもまたここへ来ることが出来たなら

ぜひ泊ってみたいものです。

 夕焼けで赤く染まった夕暮れのキャンディは、もう二度と来れないだろうと思う分、

なんだかセンチメンタルな気持ちにさせました。

 

 (つづく)