スリランカの旅 その12 (ギラガマ紅茶工場見学)

 スパイスガーデンからキャンディへ向かう途中、紅茶畑にぜひ行きたいという人のた

めに急遽計画されました。高度が1800mくらいのところにヌワラエリヤという紅茶

の産地があるのですが、そこに行くにはこのツアーでは時間的に無理だったらしく、キ

ャンディ郊外のギラガマ紅茶工場に行くことになりました。

 クラシカルな雰囲気を持った建物です。

 まず、茶摘み体験をさせてくれました。

 道路を渡り反対側の小高い山を登るとそこにお茶畑がありました。

 工場の前に私たちより前に着いた人たちが積んだ茶葉がありましたが、口が30㎝く

らいの小さなかごを持ち、畑へ入っていきます。

 指導してくださった女性です。上から3葉残して茎を折ります。新芽ですから柔

らかいのでわけなく摘めます。説明を聞くことが多い観光は疲れますが、こういう体験

はとても楽しいです。そこそこ積んだ後は、持って降りて入口に置いて工場の中へ入り

ます。

 入ってすぐの柱にこの工場の創業者ジェイムズ・テーラーの写真が飾ってありまし

た。彼は、スコットランド出身、スリランカの紅茶の父といわれるくらい有名な人だそ

うです。

 摘んだできた葉は、ここにまとめて入れられ水分を飛ばすことから始められます。こ

の工程を萎凋(いちょう)と呼ぶそうです。

 

 その後「揉捻(じゅうねん)」といって撚りをかけ発酵させます。

 

 さらに、乾燥させ、茶葉の大きさにより分別します。

 工場にある機械の中には日本製のものがあり、お茶の栽培というところで日本と繋が

っているのだなと思いました。

 

 茶葉に記号が付いています。

 一番上のまだ開いていない葉を、チップスと呼びます。最高級な茶葉は、ホワイトチ

ップスとかゴールデンチップスと呼ばれ薬としても飲まれます。

 二枚目の葉を使ったものは、OPという記号がついていて、オレンジペコーと呼ば

れます。BOPというのは、オレンジペコーブロークンといって、少し砕いて細かくした

もの、BOPFというのは、それをさらに細かくしたもので、ティーバッグに入っているも

のだそうです。

 紅茶の色は、細かく砕いたものが濃く出るので、ミルクティにして飲む場合には

このBOPFが安くてお得という感じでしょうか。

 今までオレンジペコーというのは、紅茶の種類なのかと思っていましたが、茶葉の部

位を指す言葉だったんだと初めて知りました。

 見学の最後は、BOPの茶葉で入れた紅茶を飲ませてくれます。紅茶と一緒に「ジャグ

リ」というヤシの蜜糖がお茶菓子として出されます。ちょっと沖縄で出される黒糖と似

ています。紅茶によく合います。

 お茶を飲んだら、売店でのお買い物。ここは、ティーバッグは売っていないので、箱

に入ったBOPや、「キャンディーナイト」と名付けられたフレーバーティーの缶などを

買いました。値段は、日本で買うイギリスやフランスの紅茶に比べると質が劣らないの

にお値段は手ごろです。包装がカラフルでお土産にするのに適した買い物ができると思

いました。

 (つづく)