今日は、「ベニシアさんの四季の庭」 という映画を観てきました。
ベニシアさんの話は、NHKのテレビ放送でも「猫のしっぽ、カエルの手 京都大原ベニシアの手づくり暮らし」というタイトルのドキュメンタリーで放送されていたので、ご存知の方も多いかと思います。
イギリスの貴族の家系に生まれた彼女は、大きな館で使用人と口を聞いてはならないし、屋敷から外へ出て、同じ年頃の子どもと遊ぶことも叶わない生活が自分には合わないと小さい頃から思っていたようです。
親の反対を押し切り、自分の心に素直であろうとした彼女は、19歳の時に放浪の旅に出ることになり、インドへ、さらに日本へやってくることになりました。それは、何か理由があるわけでなく、何か運命に導かれるようなものだったといいます。
彼女のことは、「ベニシアのハーブ便り」という本を読んでいたので、大原の古民家に住み、庭にハーブをたくさん植え、ハーブを入れた料理や菓子、石鹸、ワックス、薬・・・と生活全般を自らの手で作り、自然と寄り添い、季節を感じながらゆっくりとした生活をしているくらいの知識しかありませんでした。
このドキュメンタリー映画では、題名の通り、大原の自然と彼女の庭のようすを色彩豊かに描き、彼女がどれだけ庭の草花、そしてそこへやってくる虫たちにも愛情を注いでいるかが表現されているのですが、思いがけず、彼女の波乱に満ちた人生をも写し取っていました。
子どもを3人授かった初めの結婚、そして離婚、3人の子どもを育てながら英語教室を開いて家計を支えたこと、二度目の結婚、子どもの病気・・・・現在の夫正さんとのこと、まるで、彼女の生活は、ドラマティックなお話のようでもありました。
彼女は、とても穏やかで心優しい人だと思っていましたが、実は、とても芯の強い女性だったのです。
彼女の人生を知ってから、彼女が
「庭仕事をしていると、天国にでもいるような気持ちになる」
と言っている意味が分かるような気がしました。
ベニシアさんのような生活は、なかなか誰にでも手に入れられるような生活ではありませんが、やはり憧れてしまいます。
この映画は、いつものJACK&BETTYで25日までやっています。
9月は、この映画も含めて5本観たので、また紹介します。