その1からずいぶん時間が経ってしまって自分でも興ざめですが、その2になります。
次の観察地は、「和田長浜海岸」です。荒崎から海岸伝いで行くこともできそうですが、車の移動のため広い道路に出ますので、10分くらい走って到着です。
長浜のことを地元の人たちは、「なはま」と呼んでいるようです。
長浜に着くと、目の前に広い砂浜が広がっています。もう海水浴をする人はいませんが、バーベキューを楽しむ人が来ていました。
この日は、午前中引き潮でしたが、お昼過ぎたあたりから徐々に潮が満ちてきているようでした。この辺りまではまだまだ水はやってきませんが、砂海岸に生えているハマヒルガオとコウボウシバがやはり最前線で頑張っておりました。
先へ進むと半分枯れたハマゴウが群落を形成していました。ハマゴウも潮を被るようなところに生えていて、減災に貢献できる植物だそうです。一見枯れたように見えますが、根がちゃんと生きているので、また季節が巡ると緑の葉を茂らせるはずです。
だいぶぼけていますが、「イワダレソウ」です。「イワダレソウ」と「ヒメイワダレソウ」を交配した「クラピア」は、グランドカバーとして使われているそうです。また「ヒメイワダレソウ」は、ひまわりの30倍ものセシウムの吸着効果があるのだそうですから、有効利用がされていいのではないかと思いました。
「ハチジョウススキ」です。普通のススキよりも丈は短く、茎が太く、葉の幅が太い海岸型のススキです。
近くを通った人が、ナンバンギセルが生えているはずだからと教えてくれたので、根元を探すとありました。もう枯れかけていますが、「ナンバンギセル」です。ススキに寄生する植物で、ピンク色の花をつけます。
座るのにちょうどいい岩があるところで、昼食をとりました。
反対側は、小高い山で青い空をバックにトビが悠々と飛び回っていましたので、おにぎりを取られないよう気をつけながら食べます。本当にトビは、油断なりません。
昼食を食べてからさらに北の方へ回って行きました。だんだん、砂浜が狭くなり、崖の上に生えている植物たちが目立ってきます。
さらに進むと、岩の上のすきまに根を張った植物に出会えます。黄色の花をつけているのは、「ワダン」まわりを縁取るように葉をつけているのは、「イソギク」です。
「ワダン」は、なんだか白菜やキャベツの葉のような感じがします。食べられるのかどうかは調べていませんが、食べられそうな気がします。
「イソギク」です。うちの実家の庭にも生えているので、よく知っていますが、葉の裏が白いので、縁が白く縁どられて見えます。もうすぐ蕾が開いて黄色の花が咲きます。
これと名前が紛らわしい「ハマギク」もありますが、ハマギクはやはり秋に白いマーガレットのような花をつけます。時々、ハマギクだっけイソギクだっけと混乱しやすい花です。
やはり岩の上に斜めに二列に並んでいるのは、前列がイソギク、後列のい丸い葉は、「ツワブキ」です。うちの近所の花壇には今頃円い蕾を持ち上げている花がたくさん見られますが、元は海岸の植物だったのかもしれません。
「シャリンバイ」の実です。可食部分があまりにも少ないそうですので、食用には向きませんが、何となく美味しそうです。岩に張り付いて頑張っていました。
午後になり潮がどんどん満ちてきて濡れないように気をつけて歩かねばなりませんが、岩と波の海岸美に見とれてしまいます。
岩の間を抜けて向こう側へ行こうとしましたが、もう波が打ち寄せてきていて無理なようなので、ここで引き返しました。有名な景勝地として認知してこなかったのに、美しい海岸なので驚きました。またぜひハイキングに来てみたいところです。
最後にもう一か所「三戸浜」まで行ったのですが、時間が足りなくて砂浜にハマボウフウが生育しているのを確かめただけで三浦海岸を後にしました。